MH3G

こんにちわ Toshiyaです。
モガの村に出張して早4日。
そろそろモガの村の生活にも慣れました(早っ
まぁ半年ほど住んでいたので、ああ懐かしいなぁ という感じです。
さて、トライG、数々の新要素、新システムをひっさげて登場!!
新モンスも追加されやる事多そうです。
徐々に記事をUPしていきますが、
現在 HR2
レザーシリーズ

アロイシリーズ

ジャギィシリーズときましたが、
牛との戦いでジャギィ装備に限界を感じ、現在、次の防具を作成中。
捉えかたは人それぞれでしょうが、TVでやりたかった。ロックラックが無い。というのを除けば
個人的には最高傑作。バランス面も文句なしですし、
フロン○ィアと真逆で今のところ何一つ不満がありません(笑)
全部のクエクリアもせずに簡単すぎる、難易度あげろとかいう人がいるみたいですが、
Fデビューして非課金防具で剛力や10種もスキルとかつけずに、ガチ源なしで、どうぞ剛ナナ狩ってて下さい(笑)
ただ何も考えずに難易度だけ上げるとこうなる。という良い例だと思います(笑)
トライについて書きたい事はたんまりあるのでジョジョに。
ラギアさん、おひさしゅう。
MHFの方は
平日、エッグラン(笑)。
剛ナナきてる時だけ1日1回狩猟(あとMAXで12回ほど)。
土日のみ出勤。で
MHDHは、そのうち記事にします。

源のおかげ

こんにちわ。
剛ナナさんに禿げそうな日々を送るJUBIAです。
源を飲んで、ガチ太刀で挑んでマス。
(もちろん、非火事場餓狼)
最初は、コテコテに防御を固めた装備で20分針。
源のおかげで一撃死は無いので、2回目は攻撃特化の装備で15分針。
5分しか縮まらない(;ω;)
集中力が持たないよぉー、ママン。
飛び掛かりが多いので、ナナさんとの追い駆けっこに一番時間がかかってました。
みんな、どうやって狩ってるの?
一桁ラスタ討伐の動画を拝見。
(・ω・三・ω・)
立ち回りが全然違ってました。
猫パンチが怖くて、ほとんど横から攻撃してた私。
オーマイガッデーム。
肉質を見ても、切断だと頭が一番入るようです。
頭を破壊できたら、ジワジワ炎も消えるし、残り体力の目安にもなるので、次回からは先に頭を狙うとします。
しかしながら、剛ナナさんのアレは酷過ぎる。
テオさんならあのスピードでも、4人いればなんとかなりそうだけど、サシの勝負であのスピードは無いと思う。
回復するのも、砥石で研ぐのも、ブレスや粉塵モーションを待たないといけないし・・・
源が無い時代に、攻略できてた強者達はマジでスゴイと思う。
私には無理ぃ~~。
稀にホロンの攻撃でナナさんが怯むと、心の中で「ホロン、グッジョブ」と唱えます。
あと28枚、頑張りたくないけど頑張りマス(σ´д`。)エーン

今後の課題

こんにちわ。
半年程前から執筆しだした長編をやっとの思いで完成し、精根尽き果てたJUBIAです。
HRも無事700になりました。
今後の試験は、HR800でボレアス氏、HR900でバルカン氏、HR999でルーツ氏と、ミラ三兄弟末っ子からのようです。
えー
まじでー
やだー
無理ぃー
さて、どうやって挑もうか。
ミラ系は私の最も苦手とする相手です。
先日も、ルーツ氏に3死と奇跡のハットトリックを決めてしまいました( ´;゚;∀;゚;)
ミラトリオなら、時間が短くて済むから良いんだけどねっ。
ゼニーで解決しても、最後のルーツ氏は討伐しか試験項目がないとのこと。
(せめて試験用にソロ用の体力でクエを用意して欲しいところです)
どうせ長男にはガチで挑む事になるので、末っ子からソロ戦を踏まえての武器と防具を用意しようと思います。
渇愛を担ぐのが一番の近道みたいなので、源を飲んで剛ナナさんを頑張ります。
(片手も苦手だわー)
これからは1日1ナナの日が続くことでしょう。
(ナナさんも憂鬱だわー)
と、気が滅入る事ばかりなので、気晴らしに何か別の用途用で防具をこしらえようかと思います。
やれやれだわ。

祭りの思い出 11

溶岩地帯へ足を踏み入れてから、かなりの時が過ぎた。
必死なルーとカイルを見ている内に、マークは思った。
自分のしたことは何だったのか?
自分は何を決意したのか?
自分は何をしにここへ来たのか?
ルーは何を思っているのか?
カイルは何を思っているのか?
マークは、ふとポーチを見た。
数年前のあの日から両親は変わった。
今まで自分に無関心だった父は、何かと言葉を交わすようになった。
口を開けば小言ばかりだった母は、時には厳しくもあるが優しくなった。
父の思い。母の思い。
そして自分の思い・・・。
マークは盾と武器を手に地面から腰を上げた。
この厳しい蒸し暑さの中で激しい攻防が続く中、カイルの体力はかなり消耗していた。
武器と盾を握るその手は汗が滲んでいた。
ルーへ攻撃をしたその瞬間、汗で盾が手から滑り落ちた。
ルーは自分に突き刺さったその武器を振り払おうと、その巨体をうならせた。
落ちた盾を拾おうにも、もう間に合わない。
もはやここまでかとカイルは目をつむった。
ガツッ!!
鈍い音が響いたが、自分の体は無事だった。
目を開けると、目の前には盾でしっかりとガードしているマークの姿があった。
「ごめん、カイル」
マークは振り返らずに真っ直ぐにルーを顔を向けたまま言った。
安堵の気持ちと、マークがここに立っている事実にカイルはフッと鼻で笑った。
「おせーよっ」
消耗しきっているのはカイルだけではなかった。
ルーは、ヒレ部分の溶岩が取れているのか鱗が露わになり、その体の艶までをも失っていた。
カイルはすぐさま立ち上がると、ポーチから何かを取り出した。
シビレ罠だった。
ルーの動きが少し鈍った時、その足元へと罠を設置した。
意を決したマークは、渾身の力でルーへ攻撃をしようとしたその瞬間、カイルは捕獲玉を数発ルーへと当てた。
(まあくん・・・まあ・・・く・・・)
ルーはその巨体を静かに地面へ下ろし、麻酔によって眠ってしまった。
「えっ?」
マークは驚いた顔でカイルを見た。
カイルはふふんっと何故か得意顔で言った。
「実はよ、出発する前にじいちゃんから、ルーを故郷へ戻すから捕獲してこいって言われたんだよな」
マークはカイルが何を言っているのか、理解するのに時間がかかった。
今でも生態に謎の多いヴォルガノス亜種の研究も兼ねて、ルーを生体のまま捕獲し、異国の故郷へ戻す手配をしていた。
ルーを討伐以外の形でどうにかできないか、ギルドマスターに何度も掛け合ったのはカイルだった。
やっと事の事態を把握できたマークは、どうやってこの巨体のルーを異国まで運ぶのかが不思議だった。
「なんか、キャラバンの奴らに手伝わせるって言ってたゼ」
キャラバンで働く労働者の多くは、異国に憧れ、視察だ何だと理由を付けては異国に赴くのが好きだった。
「ま、あいつらも丁度いい理由ができたんじゃないのか」
「一人で考えたって頭でっかちになるだけさ。でも二人三人といれば何かいい考えが浮かぶと思わないか?」
マークは、カイルの言葉に唇を噛みしめ、ルーを見つめた。
何はともあれ殺さずに済んだと安堵の気持ちで、涙ながらにルーを強く抱きしめた。
「カイル・・・ルーを異国に連れて行く時、僕も一緒に行っていいかな?」
マークはルーを抱きしめたまま言った。
「もちろん!ま、その時は俺も一緒だゼっ!!」
カイルはそう言うと、へとへとになった身体をその巨体へもたれかけた。
溶岩流れる流域の水平線に、まさしく溶岩色に染まった太陽が眩しく輝いていた。
Fin

祭りの思い出 10

「おいっ!来るぞ!!」
まさかここまで来て気が変わったのかと心配したカイルが、マークへ言い放つ。
ルーはその大きな体で溶岩から勢いよく飛出し、岩場のこちらへ這いずって来た。
カイルは自慢の盾でルーの突進をガードした。
ハッと我に返ったマークも慌てて盾でガードした。
ガッッ!!
盾にぶつかったルーの衝撃が重く腕に響き、マークはその衝撃で少し後退りした。
あの頃とは比べ物にもならない大きさに成長したルーだった。
(まあくん♪まあくん♪)
ルーは久しく見るマークに喜びを露わにし、はしゃいでいるのか、その場で空に向かって大きくジャンプした。
着地と同時に地面から振動が伝わってくる。
間一髪、その振動を華麗なステップで回避したカイルは、武器を固く握り直し、その矛先をルーへと向けた。
マークは、ガードしている盾に顔をうずめたまま身動きができないでいた。
(いたいっ、いたいよ、どうしてこのひとはぼくをいじめるの?)
痛みで少し怯んだルーはカイルの方を見た。
(わかった!このひとがいじめっこなんだね?よーし、ぼくがしかえししてやるよ)
ルーはカイルへ向かってズリズリと這いずりだした。
カイルは向かってきたルーをかわし、這いずりが止まった頃合いを見て攻撃を仕掛けた。
一対一の攻防が続く中、マークは遠く離れた所でいまだにガードしたままだった。
「おいっ!何やってんだよっ!!」
カイルの声が届いてないのか、マークは盾の裏側で下に顔を俯いたままだった。
一度は決心をしたものの、成長したルーを目の前にすると、短い間だったがルーと楽しく暮らしていた時の事が走馬灯のように頭をよぎる。
「ルーを攻撃する事なんて、やっぱり僕にはできない・・・」
マークが小さく言った。
マークの言葉がカイルに届く訳もなく、カイルはいまだに攻撃する事ができないマークに苛立ちを隠せなかった。
「攻撃できないんなら、邪魔にならない隅っこで黙って見てろ!!」
カイルは、やはりダメだったかと諦めの溜息をつき、一人攻撃を再開した。
体格が立派なカイルでさえも、その大きな巨体のルーにしてみればちっぽけな人間だった。
傍から見ると、無謀な戦いを挑んでいる一人の若者といったところだろうか。
遠く離れたマークは、盾から少し顔をあげて二人の戦いぶりを見つめた。
激しい戦いの中で、隙を見つけてはルーの脚へ攻撃し、いつしかルーは脚がもたついて地面へ横から倒れてしまった。
カイルは、すかさずルーの腹へ龍撃砲を放った。
大きな火炎とともに凄まじい衝撃を腹に受けたルーは、もがき苦しんだ。
(いたいよー、いたいよー、まあくんたすけてよー)

祭りの思い出 9

夕飯の買い出しを終えたマークの母が帰宅し、家の扉を開けた。
「おっと、おばちゃんこんちわっ、ちょっくらマークと出掛けてくるわ」
カイルがそう言いながら玄関から出てこようとしたその後ろから、マークが現れた。
「母さん、ちょっと狩りに行ってくるよ」
いつも入念に手入れはしているものの、一度も着たことのないその装備に身を包み、少し泣き腫らした顔ではあったが、その目はまっすぐに向いていた。
「マーク、ちょっと待ちなさい!」
母は台所の隅をゴソゴソと何かを取り出してマークへと手渡した。
クーラーミートGだった。
「カイルの分もあるから、仲良く分けて食べなさい」
母は数日前にヴォルガノス亜種の噂を聞いてから、いつでも持参できるように毎晩、特製のクーラーミートをこしらえていたのだった。
「それと、これは父さんからよ」
母は秘薬の入った小瓶を二つ、マークへ渡した。
少し驚いたマークだったが、ニッコリと微笑んだ。
「ありがとう、母さん・・・、じゃ行ってくる!」
母は、マークとカイルの姿が見えなくなるまで、玄関で見送った。
メゼポルタのクエスト受付でマークとカイルが受注しようとした時、受付嬢がカイルに気が付いた。
「カイルさん、先程からマスターが探してましたよ?」
「えっ?・・・、ちょっと行ってくるから、マーク、受注して待っててくれ」
と言うと、カイルは足早にギルドへ消えた。
『ヴォルガノス亜種の狩猟、依頼者ギルドマスター』
マークは、依頼内容をじっくりと何度も読み、手続きを済ませてカイルを待った。
カイルはすぐに戻ってきた。
「わりーわりー、さぁ行こうか!」
カイルも手続きを済ませ、火山へと出発した。
浜辺近くのベースキャンプで、ポーチの中を再確認する。
大丈夫、忘れ物は無い。
マークは目をつぶり、一呼吸した。
すると、すぐ傍で「今日もイったるでー!!」と雄叫びをあげながら、空に向かって龍撃砲を一発放つカイルがいた。
「ははっ、相変わらずなんだな、カイルは」
「コレをやらないと調子狂うんだよな」
カイルは、迷いの無いマークの顔付きを確認して安心した。
「さぁ、行こうか!!」
—————————————————————–
ベースキャンプを後にした二人は、溶岩地帯の手前で少し突き出た岩場に腰掛け、母からもらったクーラーミートGを食べた。
ヒンヤリしてて、実に美味しかった。
マークは、一口一口丁寧に味を噛みしめながら食べた。
なんだかスタミナも抜群にみなぎるようだった。
カイルも、旨い旨いと連呼しながらペロリとたいらげてしまった。
そして、秘薬の小瓶を一気に飲み干した。
マークは意を決したように頷くと、岩場を後にし、目的の溶岩地帯へと二人は突入した。
相変わらず、蒸し暑さと硫黄の匂いが鼻をつく。
わずかの草と実がなるだけで、ほとんどの植物は熱で枯れたのか、岩場と溶岩しかなく、虫一匹すらもそこに存在していなかった。
溶岩が流れる一帯の遠くに何か動く背ビレのようなものが見えた。
その溶岩の主は、溶岩の中からひょこっと顔を出してこちらを見ている。
「うわっ、でけーなー、これ金冠サイズじゃねえか?」
はしゃぐカイルと打って変わって、マークは久々に見たルーの姿に言葉を失った。
(あれ?まただれかきた)
(・・・まあくん?まあくんだ!まあくん、おっきくなったねー、ぼくもこんなにおっきくなったよー!!)
溶岩の主は、溶岩の中で大きくジャンプをした。
溶岩の塊が二人の傍まで飛び散った。
「あっぶねー」
カイルは咄嗟に横っ飛びをしてその塊を避けた。
マークは、運良くその塊にはぶつからなかったものの、ルーの姿を黙って見ていた。
「ルー・・・」

祭りの思い出 8

マークは客人を招き入れると、茶を入れた。
「しばらくぶりだなー。相変わらず今でもソロってるんだって?」
茶をすすりながら男性は馴れ馴れしい口調でマークに話掛ける。
「カイルだって・・・、この前古龍を討伐したんだって?噂は聞いてるよ」
カイルはニヤニヤしながら言った。
「お前・・・、雰囲気変わったな」
「僕だって、いつまでも子供じゃないさ」
マークは大人になっていた。
人との会話はある程度できるようになった。
社会に出るようになってからは、そうでもしないと生きていけない事を身に染みて知ったからだ。
だが、心を許せる友はいまだに一人もいなかった。
「突然訪ねて来るなんてどうしたんだい?」
「お、おぅ・・・、お前知ってるか?今朝から貼り出された新規のクエスト」
「いや、今日はまだ狩りに行ってないからね。何のクエストだい?」
カイルは一口茶をすすって言った。
「ヴォルガノスの亜種だそうだ」
ガチャンっ。
マークは持っていた湯呑みをテーブルへ落としてしまった。
一瞬間を置いて、慌ててこぼした茶を拭き取る。
「へ・・・へぇ、そうなんだ・・・」
震えた手で割れた湯呑みの欠片を一つずつ拾うマークをカイルはだまって見ていた。
「今朝からもう何組かのパーティーが出発してるが、どれも失敗だったらしいぜ」
マークは、何も聞こえてないかのように片付けを続ける。
「悠長に茶なんか飲んでる場合か?」
「・・・・・・・・・」
一瞬手を止めたマークだったが、平静を装ってマークはカイルに言った。
「どうしてカイルにそんな事を言われなきゃならないんだ?」
カイルは深く息を吸うと、静かに言葉を発した。
「ルーなんだろう?」
マークは、動かしていた手を完全に止め、カイルの顔を見た。
「どうしてそれを・・・?!」
カイルは、既に空になって手の中で持余している湯呑みを静かにテーブルの上へ置いた。
「あの日・・・」
カイルは、数年前のあの日、ギルドの廊下でマークとすれ違ったこと、自分がギルドマスターの孫であること、そしてあの日の出来事を全て聞いて知っていたことをマークに告げた。
マークは、「そうか」と小さく言い放ち、深い溜息を吐いた。
「僕は・・・、僕は、今でも答えが出てないんだ。あの日からずっと・・・、最悪の事態になる事を考えて、その時、僕のやるべき事を考えていたさ。」
カイルは黙ってマークの話を聞いた。
「毎日毎日、朝起きてから寝るまでの間ずっと・・・、考えすぎて眠れない日も多々あったさ。最近になって少しずつ・・・、気が付いた時にはもう他の人が討伐していた・・・っていう方が気が楽になるかもしれないなんて思ってきたんだ」
カイルは突然、テーブルを両手で叩いた。
ガチャンっと、その振動で揺れた湯呑みが倒れた。
「また逃げんのかよっ!!」
思いもよらぬカイルの怒鳴り声に、マークは目を見開いた。
「今頃になって他人に自分の尻拭いをさせんのか?お前は昔っからずっと逃げてんだよ!何もかも、まわりの全てや、俺の話だって最後まで聞いた事あんのかよっ?!自分が一番の被害者ヅラすんな!!」
マークはハッとした。
自分が傷付きたくないだけで、まわりと一定の距離を置いていた。
その事で誰かが傷付くとは思いもよらなかった。
「一番傷付いているのは、俺でもねえ、ましてやお前でもねえ、・・・ずっと一人で待ってるルーなんじゃねえのか!!」
マークの目から、大きな一粒の涙がこぼれた。
「でも僕は・・・、僕は・・・」
大人になってからも、マークはいまだに魚竜種を狩れずにいた。
それを知っていたカイルは、マークの肩に手を置き、微笑みながら静かに言った。
「俺様が一緒に行ってやんよっ」

祭りの思い出 7

自宅へと帰ってきたマークは、ただならぬ様子で帰宅した息子に気付いた母の問いかけに気付いていないのか、無言のまま自室へと消えた。
「ちょっと、兄さん、何かあったの?」
マークの母は一緒だった叔父へと聞いた。
居間では、マークの父が釣り道具の手入れをしていたが、こちらには無関心のようだった。
叔父は、小さな溜息をついてから言った。
「お前達、いつも喧嘩している暇があるなら、マークの事を少しは気にかけたらどうだ?あの子が学校でどんな思いをしているか、あの子がいつも何を思っているか、もう少しあの子の事を考えてやってくれ」
両親は互いの顔を見つめた。
叔父は、先の出来事を全て両親へと話した。
「あの子は・・・、マークはこの先、厳しい選択をしなくてはならない時がくるかもしれない。その時は・・・、どちらにせよ、温かく見守ってやってくれ」
両手で口を塞ぎ涙ぐむ母と、下を向いたままの父を残して叔父は静かに出て行った。
マークは一週間、学校を休んだ。
事情を聞いていた両親は、マークを責めたりせずにそっと見守ることにした。
マークはこの一週間、自分の部屋に引き籠った。
自分のした事で、原種が絶滅してしまうかもしれない。
いや、火山一帯の生態系そのものが大きく崩れてしまうかもしれない。
万が一・・・万が一、そうなった時は、討伐・・・、討伐・・・、討伐。
友達だったルーを果たして自分は討伐できるのか?
それとも自分じゃなく、他の誰かに討伐してもらった方が・・・。
色々と考えたが、答えは出ない。
・・・答えは出ないが、最悪の事態だけは考えた方が良い。
一週間が過ぎ、マークは学校へと行った。
いつもと同じ学校、いつもと同じ教室、いつもと同じクラスメイト、いつもと同じ勉強、いつもと同じ演習、いつもと同じ休み時間。
違うのは自分だけだった。
いつにも増してよく勉強し、演習では更に狩りの腕を上げるべく、難しいレベルのクエストにも率先して参加した。
もちろん、ソロで。
あれから、マークに対してカイルは何も絡んでこようとはしなかった。
演習では、各種族に対する狩猟の得点が付けられ、総合点が決まる。
鳥竜種、牙獣種、甲殻種、飛竜種・・・とほぼ全ての種族の得点は、満点だった。
只の一つ魚竜種を除いては。
—————————————————————–
無事に学校を卒業し、数年が経った。
今では立派なハンターとして、マークは家計を支えていた。
大人になった今でも、ソロで狩猟している為、クエスト達成には少々時間がかかるものの、失敗した事は今までに一度も無かった。
マークは今までに狩猟した報酬で、強力な武器や防具を生産した。
その中でも最も強力とされる武器と防具を、いつしか使う日が来るであろう事を考え、毎日の手入れは欠かさなかった。
ある晴れた日の午後、マークの家に体格の良い男性が訪ねて来た。
両親が不在だったので、マークが出迎えた。
「よぉ、元気か?」
—————————————————————–
蒸し暑さと硫黄の匂いが激しい火山の溶岩地帯。
溶岩の中で何かの背ビレがすーっと動いた。
そのエリアの入口から4人のハンター達がやって来る。
溶岩の主は、ひょこっと顔を出してキョロキョロと辺りを見渡した。
そしてハンターの姿を見付けた。
(あれ?まあくん?)
(おーい、ぼくはここだよー!)
その主は、勢いよく溶岩の水面でジャンプをし、溶岩を陸地へと巻き散らかした。

祭りの思い出 6

マークは、空になった鍋を机の上に置き、散乱した自分の部屋を掃除した。
掃除しながらまた泣いた。
と、その時、叔父がマークの家を訪ねて来た。
泣き腫らしたマークの顔を見て、叔父は何があったのかマークに聞いた。
マークは、ルーを今しがた火山へ放流してきたことを伝えた。
「あぁ、何てことを!!」
叔父は自分の頭を両手で抱えた。
「マーク、最初にヴォルガノスを預かる時の五つの約束を覚えてるか?」
マークは、一つずつその約束を口にした。
「・・・四つ目エサは1日3回、五つ目、・・・あっ」
『五つ目、決して火山へ放流しない』
「ど、どうしよう、叔父さん?!」
実は今日、ギルドからヴォルガノスを故郷へ帰す手配が済んだと連絡が来たことを叔父はマークへ伝えた。
「正直にギルドマスターへ話をするしかないだろうな・・・」
マークは自分のした事の重大さに気付き、号泣した。
マークが落ち着いた頃、叔父はマークと一緒にギルドへとやって来た。
ギルドマスターへと取り次いでもらい、マスター室へと通された。
そこにはギルドマスターと呼ばれる小柄な老人が、大きな机にちょこんと座ってキセルを吹かしていた。
終始涙ぐみながら俯いていたマークに代わり、叔父が説明をした。
マスターは、キセルを静かに置いた。
「話は分かっぞい。だが溶岩の中でヴォルガノスの稚魚を探すのは到底無理な話じゃろうて」
うーむとマスターはその短い腕を組み、目を瞑りながら考え込んだ。
「原種がうようよといる火山で果たして亜種の稚魚が無事育つかどうかも分からん。万が一、亜種の稚魚が立派に育ち、火山の生態系を脅かす存在となり得るなら、ギルドから討伐の依頼をせにゃならんのう」
ルーを討伐?
それまで俯いていたマークは初めて顔を上げた。
「そうじゃろう、小僧?」
ルーが討伐されるなんて考えてもみなかった。
マークは頭が真っ白になって言葉を失った。
取り敢えずは、数年様子を見るということで話が終わり、叔父とマークは深々とお辞儀をしてマスター室を後にした。
俯くマークの肩を叔父が支えながら、長い廊下を歩いた。
人気の無い廊下で、一人の少年とすれ違った。
カイルだった。
マークは俯いていた為、それがカイルだったとは気付かなかった。
が、カイルはすぐにマークだと気付いたが、声を掛けられるような雰囲気ではなかったので、そのまま静かにすれ違った。
カイルはマスター室にノックもせずに入った。
「よぉ、じぃちゃん!」

祭りの思い出 5

マークは自宅に帰ってきた。
自分の部屋に入ると、辺り一面に濁った湯が冷めて凝固したのか、黒い塊が散乱していた。
「・・・なんだよコレ・・・?!」
よく見渡すと、部屋の隅に置いてあった虫カゴが倒れて、その傍にぐったりとしたルーが横たわっていた。
慌ててルーを拾い、鍋の中に入れた。
ルーの身体は少し冷めていた。
ぐつぐつと煮立った鍋の中で、しばらくルーは動かなかった。
ルーが湯を巻き散らかしたおかげで、鍋の中の湯が減っていた。
急いで湯を沸かし、鍋の中へ注ぎ足した。
「ルー!ルー!!」
大声で呼び続けると、ルーはピクっと動き、鍋の中を泳ぎだした。
マークはホッとした。
「ダメじゃないか、鍋から出たら・・・」
ルーはマークが帰ってきた事に喜び、いつものように湯を飛び跳ねた。
飛び散る湯の一滴がマークの頬に当たった。
熱かった。
頬が焼けるように熱かった。
泣いた時に、防具を着たまま頬を伝う涙を拭ったので、その時に腕を保護していた鱗で頬を少し擦りむいていたのだ。
「なんでルーまで・・・」
マークは、熱くてヒリヒリした頬に手を当てながら、悲しいやら悔しいやら色々な感情が一気に込み上げてきた。
マークは、ルーの入った鍋に蓋をすると、その鍋を持って部屋を飛び出した。
そこはさっきまで演習で来ていた火山地帯だった。
クーラードリンクも飲まずに溶岩が流れる付近へ来た為、汗がどっぷりと噴出してくる。
溶岩が流れる傍まで来ると、マークは鍋の蓋をはずした。
ルーは懐かしい硫黄の香りと心地よい蒸し暑さに、湯から顔を出してキョロキョロと辺りを見渡した。
遠い故郷に似た光景だった。
嬉しいのか、ルーは湯から飛び出して、熱くなった地面を溶岩に向かって這いずりだした。
この方がルーにとってもボクにとっても幸せなんだ。
マークは溶岩へと向かうルーを見つめながらそう思った。
ルーは、ジャポンと飛沫をあげて溶岩の中へと飛び込んだ。
そこは今までの鍋の中とは全然違う天然の溶岩だった。
水を得た魚のように、天然の溶岩の中を気持ちよさそうにルーは沖へ向かって泳いだ。
(わーい、わーい)
何度か飛び跳ねると、今度は岸へ向かって泳いできた。
そして溶岩から顔をひょこっと出した。
(あれ、まあくん?)