それいけ!ファンゴ君(12)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、二人旅をしている。
ボクはイライラしていた。
原因はあーちゃんだ。
思ったよりもツカエナイ子だった。
いや、初見の予感的中か。
これから先どーしたものか・・・。
でも、きっとすぐに、ばーちゃんと会えることだろう。
そこまでの辛抱だ。
ガンガレ、ボクっ!
「あーちゃんもたたかえるんだぉ(^q^)」
紫玉集めしませんか?@3へれ
青天の霹靂だった。
「なん・・・だと?」
「みてみてぇ~(^q^)」
あーちゃんはボクの目の前で、ハンマーのような尻尾をブンブンと振り回した。
「あっぶねー、ボクの顔の前で振り回すなっ、bk」
でもまー、確かにあのハンマーのような尻尾で叩かれたらちょっとはダメージ与えられるかな?
「よしっ、それじゃボクが『やれっ』て言ったら敵に尻尾振り回しの刑をやるんだぞ」
「らじやぁ~(^q^)」
ボクらはアプケロスの群れがいるであろう方角へ向かって歩き出した。
すると、地面からボコボコっと青くて鋭い鋏を持ったデカい蟹が出てきた。
なんだ?アイツ。
その蟹はシャキンっシャキンっと鋏で音を鳴らし、こちらを威嚇してきた。
あの鋏で挟まれたらボクらの首が吹っ飛んでしまうぞ!
「しょーぐんっ、しょーぐんっ(^q^)」
あーちゃんがまたしてもはしゃぎだした。
将軍って言うのか?アイツ。
偉そーな名前してんなw
よしっ、ここはボクの頭脳明晰な戦略で将軍を倒し、ボクが将軍に代わって天下の大将軍になってみせるっ!
ボクはあーちゃんへ作戦を耳打ちした。
「うん、らじやぁ~(^q^)」
さぁ、ショータイムだっ!
ボクの磨き抜かれたこの牙で突き伏せるっ!!
ボクは将軍の、か細い脚へと猪突タッコゥーを決めた。
バランスを崩した将軍は、膝をついて傾き、もがもがしている。
「今だっ!やれーっ!!」
「え~~いっ(^q^)」
あーちゃんのハンマー尻尾が将軍が背負っている殻へと当たった。
将軍はまだもがもがしている。
あーちゃんが、ブンブンと尻尾連打を続けていると、将軍の殻がパリンと壊れてしまった。
「グッショブ」
ボクは無い親指を立てた。
素っ裸になってしまった将軍は恥ずかしかったのか、地面へ潜ったきり出てこなくなった。
「や、やったな、おいっ!」
「あーちゃん、がむばったぉ(^q^)」
ボクらは秀逸なるコンビネーションで、初めて敵をやっつけた。
コイツ、使えるんじゃないだろうか・・・。
ニヨニヨしながらそんな事を考えていると、あーちゃんがまたムシャムシャとその辺に生えている火薬草を食べ始めた。
「おいぃっ、おまえは情弱かっ?!」
「じょーよわってなぁにぃ?(^q^)」
初勝利の余韻の後に待っていたものは、凄まじい落胆だった。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。