それいけ!ファンゴ君(15)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、二人旅をしている。
ボクらはやっとの思いで砂漠へと辿り着いた。
一面見渡す限り、砂、砂、砂。
ところどころにサボテンの花が咲いている。
へー、ここが砂漠ってやつか。
ボクらはとりあえずアプケロスの群れがいそうな場所を探して歩いた。
しばらく歩くと、砂一面のところにポツンと水晶の塊を見付けた。
なんでこんな所に?
そう思って近づいてみると、ボコボコっと蠍のようなモンスターが出てきた。
おわっ、あの水晶、尻尾だったのかよっ?!
それは全身の先端に水晶のような結晶が付いたまさに蠍、そのものだった。
将軍で勝利をおさめたボクは、今度は蠍へと勝負を挑もうかと考えた。
よし、ここはボクスタートのあーちゃんフィニッシュ作戦だな。
すると、どこからともなく、とてつもないこれまた規格外サイズの亀のようなモンスターが現れ、その蠍をバクっと食べてしまった。
あっけない蠍の幕切れと、その亀の大きさにボクは息をのんだ。
これはボクがどーこーできる相手じゃないぞ。
ここは一先ず撤退だ。
そう思うが先か、その亀は体中から砂爆弾を辺りへと撒き散らした。
おぃおぃおぃーーーっ?!
「あーちゃん、この砂爆弾を避けながら逃げるぞっ!」
「らじやぁ~(^q^)」
あーちゃんは楽しそうに砂爆弾を避ける反面、ボクは必死に避けながら隣のエリアへと避難した。
はーっ、あぶねーっ。
ここにもあんなヤバいやつらがいっぱいいるのかっ?!
こっちもカオスかよっ?!
ボクが溜息を付いていると、そこにメラルーとアイルーの群れがいることに気付いた。
「わーい、ごニャる、ごニャる(^q^)」
あーちゃんがテケテケとメラルー達に向かって走って行った。
すると、一匹のメラルーが、持っていた肉球の形をした棒でポコっとあーちゃんの頭を叩いた。
「いたいぉっ(^q^)」
「ちっ、コイツ何にも持ってないニャ」
メラルーは仲間達にそう言うと、今度はボクにロックオンした。
ボクもあーちゃん同様、ポコっと頭を叩かれた。
「ちっ、コイツも何にも持ってないニャ」
「どーするニャ?」
「じゃ、アタシのタル爆弾で吹っ飛ばすニャ?」
アイルーがどこからか、大きなタル爆弾を頭に抱えると、ボク目掛けて走ってきた。
おぃおぃおぃっ、なんなんだよ、コイツら?!
ボクは取り敢えず逃げた。
すると、時限式爆弾だったのかアイルーが自爆した。
「ごニャるがいっぱいだぉ(^q^)」
あーちゃんがはしゃいでいる。
「おいっ、お前ら、ごニャルの知り合いかニャ?」
一匹のメラルーが聞いてきた。
「えっ?火山にいた拙者とか言ってたメラルーのこと?」
「そーそー」
コイツらは、火山にいたメラルーの親戚だったようだ。
「へー、お前らかニャ?アプケロスのばーちゃん探してるやつらって」
「えっ?なんで知ってるの?」
「ふふん、俺様達のネットワークビジネスをなめないで欲しいニャっ」
何のビジネスだよっ?
ドロボウだろ、おまえらっ!
まー、知り合いなら話は早い。
ボクは、ばーちゃんがいそうな場所を聞いてみると、メラルー達はあっさりと答えてくれた。
ここを真っ直ぐ行った所か、洞窟か、はたまた川岸の方か、っておいっ、広範囲すぎんぞ!
「とりあえず、おまえらサンクスなっ」
ボクはメラルー達に礼を言うと、アプケロスの群れを探しにまた歩みを進めた。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。