決起大会

■タイトル
 決起大会開催!!
■内容
 世間話・愚痴なんでもOK、今後の人生について語り合おう!!
■参加資格
 モンスターなら誰でも可
 ※ハンターは参加不可
■参加費
 500z(飲食込み)
■開催日時
 ○月△日(夜~)
■開催場所
 砂漠エリア2
 ※目印は中央付近の焚き火です
■特記事項
 冷え性の方は、要防寒対策
 持込みOK
 気軽なオフ会だと思って下さい
■連絡先
 ○○○-□□□-××××
 クアルセプス
カタッ
Enterキーを押した。
クアルセプスは、某サイトに、決起大会という名のオフ会参加者募集を投稿した。
ここ最近あまりにも暇だったので、他のモンスター達の近況も知りたかったのだ。
決起大会当日。
クアルセプスは、砂漠のエリア2の中央付近で誰もいない事を確認し、焚き火の準備をした。
パチパチパチ・・・
薪が燃える音が、辺り一帯に静かに響き渡る。
クアルセプスは焚き火の前に座り、一人ポツンと参加者を待つことにした。
少しすると、一人目の参加者がやって来た。
?「よおっ、久しぶり」
ク「やぁ、アビオルグ君じゃないか」
短い手を振りながらやってきたのは、アビオルグだった。
ク「まぁ、その辺に座っててよ」
クアルセプスは、アビオルグに振る舞う飲み物を用意しながら言った。
ク「はい、どーぞ」
ク「最近どぉ?」
ア「うーん、・・・暇だぜっ!」
ク「そっかー、・・・僕と同じだね」
ア「お前はまだいいさ、証だって俺よりも一枚多いし・・・」
ク「・・・・・・」
しばらくの間、沈黙が続いた。
ク「でもさ、引っ越してた来た当初は、これでもかなり賑わったんだよね」
ア「俺もさ、でもその内、挙動不審だとかヌルヌルした動きがやだとか言われてさ、メンタル的にもキツイぜ」
ク「そうだよね、そういうのが一番こたえるよね」
ア「起死回生によ、とっておきのお宝とか出したらまた賑わうと思うか?」
ク「お宝?」
ア「宝玉とかだよ」
ク「うーん、でもそれを活かせる職人さんがいないとね」
ア「そっかぁ・・・」
またしばらくの間、沈黙が続いた。
ア「ベルの野郎とか忙しいんだろーなー」
ク「彼は人気者だからね」
ア「・・・。おっ?開始時間とっくに過ぎたけど、まだ誰も来ねーな」
ク「うん、・・・来ないね」
とその時、
ズーン・・・ズーン・・・ズーン・・・
辺り一面が揺れ始めた。
ク・ア「あっ」
?「ごめんなさい、遅れちゃったかしら?」
大地を揺らしながらやってきたのは、シェンガオレンだった。
ク「まだまだ全然大丈夫だよ」
シ「よかったぁ~」
ク「遠い所、ご苦労様だったね、迷わずに来れたかい?」
シ「ええ、障害物が合っても壊しながら真っ直ぐに来たから迷わなかったわ」
ク「そ、そーだよね」
シ「私、ブレスワインを頂こうかしら」
ク「今、用意するね」
シェンガオレンはアビオルグの横にズシンと座った。
シ「どっこいしょ、ふぅっ、あら?初めまして・・・かしら?私、シェンガオレン、宜しくね」
ア「あ、あぁっ、俺はアビオルグ・・・と申しますっ」
シ「噂はかねがね聞いてるわ」
シ「はぁーっ、久々に長い距離を歩いたから脚がむくんでパンパンだわっ」
ア「た、大変でしたね・・・」
ブレスワインを持ったクアルセプスがやってきた。
ク「はい、お待たせ」
シ「ありがとう」
シェンガオレンは、ブレスワインを一気に飲み干した。
シ「はぁー、やっぱりワインはブレスワインよねー♪」
ク「最近、シェンさんの方はどう?」
シ「どーもこーもないわよっ」
シ「ハンター達ったら、HR100になった途端、私の事なんて見向きもしないんだからっ」
シ「おかげで、暇で暇で、いっそのこと、世界一周旅行にでも行こうかなって思ってたところよ」
ア・ク「そ、それは止めた方が・・・」
シェンガオレンの登場により、今まで葬式会場のようだった決起大会は大いに賑わった。
と言っても、ほとんどがシェンガオレンのおしゃべりでその幕を閉じた。