それいけ!ファンゴ君(4)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
夜も更けてきたせいか、あたりに雷光虫が光りだして幻想的な雰囲気を醸し出していた。
そろそろ今日の寝床を決めないと、明日の冒険に支障をきたすな。
ボクは寝床を求めて沼地を彷徨っていた。
すると、バサバサと上空から羽音が聞こえ、紫っぽいゴムのような皮膚をした鳥が目の前に着地した。
なんだ?コイツ、ゴムゴム星鳥か?
・・・そういえば、この世には糞鳥三羽衆がいると噂で聞いたことがあったが、コイツはその内の一羽か?
確かに面白い顔しているな。
ププっww
ボクに笑われたのが気に入らなかったのか、その鳥はカチカチッと音を立てると、ペカーっと頭から眩しい光を放った。
うぅっ、眩しいっ!!
がっ、しかーし、ボクにはその閃光は効かないっ(キリッ
その鳥はボクに対し、効きもしない閃光を何度もしてきた。
ふふんっ、この糞鳥1号め。
そうだ、おまえのことはペカリンと呼ぼう。
ペカリンは地団駄を踏んで、ボクに向かって何か紫の液体を吐きながら突進してきた。
ちょっ、おまっ、何器用にゲロりながら走ってんだよ。
って、おいっ、止まれよっ!!
ペカリンは、遠くまで走って行っては、また違う方向へと走り続けた。
あー、確かに糞だなー。
走り出したら止まらないのか?
バカですかwww
こいつならボクでもゆゆうで倒せるんじゃないだろうか?
そう、ボクは思った。
よし、ペカリンが立ち止まるのを見計らって、ボクの超スペシャルタッコゥをお見舞いしてやるか。
ボクはペカリンが立ち止まるその時を待って、タックルをかました。
スカっ。
あれ?
ボクはペカリンの股の間をくぐり抜けてしまった。
おまえ、意外と足長さんなんだな。
ボクの足があと1cm長ければ・・・。
ボチャっ。
え?
マジかよっ!!
ペカリンが吐いた紫色の液体が溜まっている所に足を踏み入れてしまった。
うげーっ、なんだよっ、ペカリンのゲロ踏んじまったぞ!
保証しろーーっ!!
ドクドク、ドクドク・・・。
え?
なんか、急に具合悪くなってきた。
そしてボクの頭から、ポコポコと紫の泡が出てる。
毒かコレっ?!
あわわ、あわわ、げどく草、げどく草・・・
ボクは後にペカリンをドクリンと改名した。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。