それいけ!ファンゴ君(6)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
洞窟で朝を迎えたボクは、とりあえずこの洞窟の奥地へと探検してみることにした。
すると、妙なモンスターに出くわした。
大きくて、白くて、ブヨブヨで、血管が浮き出てる、・・・顔が無いっ!
アイツ、顔が無いぞ!!
いや、顔が無いというより、目がなくて口オバケのような、キショいモンスターだった。
後にフルフルだという名前を聞くまで、ボクはブヨブヨと命名していた。
ちょっといい事を思い付いた。
ブヨブヨは目が見えない。
・・・という事はボクを捉える事はできないハズだ。
コイツならボクでもどうにかなるんじゃないか。
チョロイなwww
ボクはブヨブヨ相手に攻撃をしかけた。
超ミラクルタッコゥーーーっ!!
スカッ
なん・・・だと?
ボクは、ブヨブヨの股の間をただ単に通り過ぎただけだった。
やるな、ブヨブヨ。
ボクは君を侮っていたよ。
ボクが思っていたより君も足が長いんだな。
いや、やはりボクの足が思っていた以上にまだまだ発展途上だったのか?
・・・まぁ、いい。
それじゃ、ブヨブヨの足をターゲットオンで超ミラクルタッコゥーだ!
ボクは渾身の力を振り絞り、ブヨブヨの足を目掛けてタックルをかました。
バチバチバチッ
ブヨブヨに触れるその瞬間、ブヨブヨは青い光を放ちながら放電し、その衝撃でボクは軽く吹っ飛んでしまった。
・・・ふぅっ、危機一髪だったな。
が、ボクの大切なタテガミがプスプスと焦げて、チリチリになってるじゃないか!
保証しろーーっ!!
ボクが焦げたタテガミを真っ直ぐに直していると、ブヨブヨはボクの方を向いてジャンプしてきやがった。
え?
見えないハズなのに、どうしてだ??
ボクはコロコロと転がりながらそう思った。
しかし、ブヨブヨは転がった先のボクに体を向き直して、更にジャンプしてこようとしている。
コイツ、ミエテルっっ!!
否、正確には嗅覚か聴覚でボクの居場所を特定できるんだ。
やはりボクはブヨブヨを甘く見過ぎていたようだった。
仕方が無い、今日はこの辺にしといてやる。
またいつか会おう、ブヨブヨ。
ボクはダッシュで、次の目的地へと急いだ。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。