それいけ!ファンゴ君G (20)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
デカウチャギの攻撃で、余儀なく洞窟の中へと入ってしまったボクは、そこはあまりにも薄暗く、オバケが出ない事を祈りながら洞窟内を進んだ。
うぅぅぅっ、なんだか禍々しいオーラが漂っている希ガス・・・。
背筋がゾクゾクしてきたぞ・・・。
すると、目の前に天井からブラーンと何かがぶら下がっている。
その何かは、上と下の先端が怪しく光っていた。
うわあぁぁぁぁっ!
デターーーーーーーっ!!
すると、ソイツはピタっと天井に張り付いたかと思うと、天井を這ったままどこかへと去っていった。
あーびっくりしたーっ!
なんだよあのオバケ・・・。
こんな呪怨洞窟は早いとこ・・・ん?
ボクは、洞窟の壁際に薄いピンク色をした、何かの塊を発見した。
近付いてみると、その塊は何やら内側がモゾモゾと蠢いている。
うぇーっ、キショいなぁ。
すると、その塊から芋虫をデカくしたような物体がワラワラと一斉に出てきた。
なんだよっコレっ?!
手足が無いのか、体全体をウネウネと伸縮させながら、あちこちへと散らばっていく。
うわぁっ、芋虫貞子キモっ!!
「俺様は芋虫じゃないぞっ!」
足元からの突然の声に、ボクはビックリした。
「わぁっ!なんだよっお前っ?!」
「俺様は、ギィギ様だっ!」
自分で自分に様付けってどんだけだよっw
って・・・あれ・・・?
「貴様っ、何をキョロキョロしているっ?!」
「えーと、どこに目があるのかなって・・・。モンスターとお話しをする時は、そのモンスターの目を見て話しなさいってマミィから言われてるんで・・・」
「俺様の目は、必要無きものとして進化の過程で無くなったのだっ!」
いや、それ退化だろww
「それよりもっ!貴様のせいで母上が俺様を置いていったではないかっ」
は?
「ボクのせいじゃないぞっ!」
「いいや、貴様のせいだっ!この責任は万死に値するっ!」
えーと・・・。
コイツ、頭膿んでるのか?
お薬だしておきますねー。
「がっ、しかし、寛容な俺様は、貴様が母上を探し出したら、この件についてはお咎め無しということでも構わんぞっ!」
えーと・・・ちょっと何言ってるか分かんないんでつけど・・・。
「急いで母上の行った方角を目指せっ!」
えっ?
ちょ・・・お前・・・えーっ?!
ギギ坊は、ウネウネと体全体を動かし、いつの間にかボクの背中へと乗ってきた。
「うむ、多少ゴワついている毛皮だが、乗り心地は悪くない」
えーっ?何様っ?!
「・・・ちょっと気になるんだけどさ・・・君達って何食べんの?」
「良い質問だっ!俺様は、モンスターやハンター達の体液を吸い取って摂取するっ!」
ガーンっっっ!!!
「そ・・・それじゃ、ボクの汁も・・・吸う・・・のかい?」
「貴様の汁も吸ってやらなくもないが、今の貴様は俺様の下僕だから、しばらく猶予を与えてやるっ!」
ガガガーーーーンっ!!!
これ、どういう展開っ?!
テッテレ~♪
強制的にギィギが仲間になった。
ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。