それいけ!ファンゴ君G (11)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしている。
あぁ、このまま飲み込まれ、胃に辿り着いたら、胃酸でボクの身体は徐々に小さくなり、最後には骨として脱糞されるんだろうな・・・。
リノッチ、ボクの骨を拾ってくれるかな?
ビッグマウスの食道へと続く入口にて、ボクは最後の悪あがきで、お世辞にも長いとは言えない前脚と後脚を精一杯伸ばし、飲み込まれまいと必死に踏ん張りながら考えていた。
段々と手足が痺れて踏ん張る力が弱まり、いよいよ飲み込まれると思ったその瞬間、突然の爆発音でビッグマウスは、その大口を開けながらよろめいた。
そして、その衝撃でボクはビッグマウスの口から外へと吐出された。
足の裏に砂の感触が・・・。
サンサンと照りつける太陽の日差し・・・。
ボクは・・・助かった・・・のか?
ビッグマウスに追っ掛けられる
 ↓
リノッチ危うし
 ↓
リノッチをタックルで救助
 ↓
ビッグマウスの口の中
 ↓
謎の爆発音
 ↓
砂の上 ← 今ココ
状況を少し整理した時、ボクに駆け寄ったリノッチが号泣している。
「おっ(うぐっ)、おっ(ひぐっ)、お前っ・・・シュール過ぎるにも程があるぞっ!!(ぐずっ)」
え?
リノッチが助けてくれたの?
「オレチャマのおかげっチャ!」
「ワガハイのおかげンバっ!」
「オレチャマっチャ!!」
「ワガハイっンバ!!」
「オマエのはマタタビ爆弾っチャ!」
謎の小人族 ← New!
何やらアイルーのようなお面とメラルーのようなお面を被った小人族?が二匹、言い争いをしている。
どうやら、コイツらが爆弾を使って助けてくれたようだ。
遠くにハンターらしき人影も見える。
「お前ら、トンクスなっ!」
「チャパ~っ!」
「ンバダ~っ!」
「お礼は、最高のお面がいいっチャ!」
「お礼は、レジェンドなお面なのンバ!」
「オレチャマがもらうっチャ!」
「ワガハイがもらうっンバ!」
またもや言い争いになる二匹。
「おいっ、ハンター達が来るからここはシュールにずらかるぞっ」
いつのまにか、ハンター達はもう近くまで来ていた。
「オマエたち、ザンネンコンビはオレチャマの子分たちに嫌われてるっチャ!」
「ンバンバ!」
「なっ、なんだと?!それは聞き捨てならねぇなっ」
「まぁまぁリノッチ、ここはシュールに・・・おっと、クールになる所だぞ。考えようによっては、ボクら、ハンター達に嫌われる程に恐れられてるってことだ」
「・・・おっ?その発想はなかった。お前さすがシュールだな!」
「とりあえず、お礼は今度会った時にするよっ!」
ボクはリノッチとともに、その場から離れることにした。
リノッチが言うには、あいつらは奇面族という、常にお面をかぶっていて、素顔を見た者は誰もいないらしい。
余程、ブチャイクなんだろうなw
そして、ハンター達の狩りのオトモとして行動する事が多いんだとか。
まぁ、とにかく助けられた事は事実だから、今度会う事があったら何かお礼を考えておかないとなっ。
お面以外でww
ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。