それいけ!ファンゴ君(21)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
ボクは、この樹海がいたく気に入った。
何故なら、そう、食の宝庫だったからだ。
昼間からゴロゴロと寝転びながら、ボクは思った。
あ~ぁ、ここでダラダラと暮らしてる内になんとなく最強のドスファンゴにならないかなぁ~。
よしっ、取り敢えずあの糞鳥を探しに行くとするかっ。
ボクは気を取り直し、糞鳥へのリベンジを兼ねて、この樹海を探検することにした。
生い茂る木々の間から洞窟らしき入口が見えてきた。
ボクはその洞窟へと足を踏み入れた。
そこには糞鳥でなく、大きな緑色のモンスターがグーグーと無防備に眠っていた。
「もしもーしっ」
返事が無い。
ボクはコイツの尻尾を軽く踏んでやった。
すると、ブンブンと尻尾を軽く揺らすだけで、一向に目覚める気配は無い。
なんてアンニュイなお姫様なんだw
このボクが目覚めのキッスを一発お見舞いしてやるかっ。
ボクは軽く助走を付けて、超ウルトラソウル的タッコゥーをお見舞いした。
ドーーーーンッ!!
イテテテテっ!
なんだよ、このトゲトゲ?!
ボクはトゲ姫の棘で頬に一筋の切り傷ができてしまった。
それに超カテーし・・・。
トゲ姫は、ボクのタッコゥでようやく目が覚めたようで、むくりと起き上がった。
そしてグハァーーっと鼓膜が破れるぐらいのアクビをすると、全身の棘を赤くして怒り出した。
あ、あれっ?
なんかヤバい感じ?
トゲ姫は、ボクに向かって突進してこようとしている。
コイツ・・・w
このボクをリスペクトしてやがるwww
突進は、ボクだけのオハコだぞ!!
よし、その勝負、受けて立つっ!!
ボクとトゲ姫は互いに突進でぶつかり合った。
が、その衝撃でボクは軽く吹っ飛んでしまった。
そもそも体の大きさが違うんだ。
ズルいじゃないかっ!
ドクドク・・・ドクドク・・・。
ボクの頭からポコポコと紫のアワアワが出てきた。
コイツも毒かよっ。
勝負は一旦、お預けだっ!
アディオスっ!
ボクはげどく草を求めて洞窟を出た。
しばらく歩いてげどく草を見付けると、ゴニャるメラルーの言っていた事を思い出し、アオキノコも探して一緒に食べた。
Ohっ!
一発で解毒作用が効いた。
スゲぇ。
マジ、ぱねぇ。
テッテレーっ♪
ボクは調合師の称号を得た。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。