それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (完)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一匹旅をしている。
昔の恩人であるおねぃさんに、めでたくお持ち帰りにされそうになっているボク。
おねぃさんはボクを抱きかかえたまま、気球船へと乗り込んだ。
気球船には、おねぃさん達ハンターお抱えのオトモアイルーが4匹、ハンター達の帰りを待っていた。
「おや、こんな所でファンゴに会えるニャんて、珍しい事もあるのニャ」
「あれま、本当ニャ→」
「おまえどっから来たんニャ?」
「・・・・・・ニャ」
ボクは、アイルー達へおねぃさんにお持ち帰りされた経緯を話した。
「ボクも・・・君達みたいに、オトモにされるんでつかね?」
「ファンゴをオトモにするニャんて聞いた事ないニャ」
「ファンゴ鍋だったりしてニャ」
「鍋↑鍋っ↑でも熱いの苦手ニャー↓」
「・・・・・・ニャ」
ここでも、生ける保存食かよっ?!
ボクの旅は・・・オワコンだったって事なのかっ?
でも、いや、まさか、あのおねぃさんに限って・・・。
「なっ、鍋って事はないだろっ?!ソースはっ?」
「ソースは、いつもブルニャっクを愛用しているのニャ」
そのソースじゃないんだよ、ボケgぐぁっ!
アイルーにしては、珍しく頭が足りないんだな。
エアーオトモww
「どうするつもりか聞いてくるニャっ」
「・・・オナシャンス」
おねぃさん専属オトモのアイルーが、軽快な足取りでおねぃさんの元へと小走りして行った。
そして何やら一通りの会話を済ませると、こちらへ戻ってきた。
「なんか、この大陸にはファンゴの棲み処は無いから、ファンゴが住んでそうな大陸に連れてくって言ってたニャー」
「なっ、なんとっ?!」
保存食じゃなくてよかったニャ・・・(涙
さすが、ボクが唯一見込んだハンターのおねぃさんだ。
鍋にするなんて誰が言ったんだよっ、糞がっ!!
それにしても、どこまで行くのだろうか。
気球船は、雲よりも高い高度を飛んでいる。
ボクがいた大陸かな?
それとも、まだ見ぬ新天地かなっ?
どうせなら、新天地の方がいいな。
帰るにはまだまだ早過ぐる。
ボクは、もっと成長するんだっ!
そう、ボクのノビシロはまだまだ果てしなく長いハズだ。
ボクは、心地よい風に短い被毛をなびかせながら、まだ見ぬ新たな冒険へと心を躍らせていた。
「あっ、そういえばちょっとお腹が空いたな、何か食べる物はあるかい?」
「船底に少しの食糧ならあるニャよ」
「美味しいキノコなんて、あったりするかいっ?」
「う~ん、たしかアオキノコと毒テングダケがあるけど、どっちが欲しいニャ?」
「マヒダケもあるのニャっ」
「クタビレタケェェ↑↑」
「・・・・・・ニャ」
えーと・・・普通、その中だと一択になるよね?
やっぱり、コイツら・・・エアーオトモ決定なっ!
ボクの飽くなき道の冒険譚は・・・・・・まだまだ続くっ!!