ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
ギギ坊のお告げのおかげで、ボクは怪しげな温泉案内の看板をヌルーしてまっすぐと進んだ。
しばらく進むと、遠くに火山が見えてきた。
こんな所にも、火山があるんだな。
懐かしい思い出がよみがえるが、確か火山ってカオス軍だったよなw
ここは気を引き締めて行かないと、ヤバイことになりそうだ。
ボクは火山が見える浜辺を通り抜け、焼けつくような暑いエリアへと足を踏み入れた。
真ん中の陸地を挟んで、両側が溶岩の海となっている。
所々陸地が狭くなっているから、落ちたら大変だ。
ボクは陸地の真ん中を歩いた。
すると、地面からにょっと細長くて赤いモンスターが顔を出してこちらを見ている。
なんだ?アイツ。
ボクがソイツの横を通り過ぎるまで、ソイツはずっとボクを見ている。
そして、ボクが通り過ぎようとした時、ソイツはペっと赤い痰をボクに向かって吐出した。
なんだよっ!汚いなぁ・・・って熱っ!!
「・・・・・・悪い」
は?
悪いと思うなら、後ろを向いて痰を吐けっksgっ!!
気管支炎でも患ってんのか?
「・・・・・・お前・・・勇気は・・・持ち合わせてるか?」
は?
勇気ならりんりん持ってまつけど、それが何か?
「・・・・・・お前の勇気を・・・少しばかり・・・貸して欲しい」
え?
確かにボクの勇気はりんりん12倍界王拳だが、それを貸して欲しいとは、これいかに?
って言うか、なんでそんなボソボソとしゃべるんだコイツ?
「君、なんてモンスター?」
「・・・・・・俺は・・・ウロコトル・・・そう呼ばれている」
「ふーん、ウロ氏ね。ボクは・・・」
「・・・・・・ブルファンゴ」
「よく知ってるねっ!ってかフルネームで呼ばれたの久々すぐるんでつけど。ってか君はいつまで下半身隠してんだ?」
ウロ氏は、しぶしぶ地面から全身を出し、辺りをキョロキョロとした。
その姿は、全身赤く、タツノオトシゴのような体付きで、長い尻尾と特徴のある口をしていた。
「あっちの方にウロ氏のお仲間が沢山いるみたいだけど、なんでここに一匹だけポツンといるんだい?」
「・・・・・・一見、仲間のように見えるが・・・果たして仲間かどうか・・・俺には分からない」
え?
「だって、君にも兄弟とかいるんじゃないのか?ボクにもカワイイ妹や弟がいるぞ」
「・・・・・・妹なんて・・・てっきり都市伝説だとばかり・・・」
「親とか兄弟はいないのかい?」
「・・・・・・俺は・・・生まれてすぐに・・・みんなとはぐれた。だから今まで・・・一匹で生きてきた」
生まれてから誰とも話をしないで生きてきてるから、そんなコミュ障なんだよw
「で?ボクの勇気を何に使う気なんだい?」
「・・・・・・親の・・・敵討ち」
ふーん・・・。
えっ?えぇーーーーっ?!
何このヘヴィィーな展開?
テッテレー♪
ウロコトルが仲間になった!
ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。