それいけ!ファンゴ君G (19)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
水没林を出発したボクは、やがて極寒の地へと辿り着いた。
ブルブルブルっ・・・なんか雪山の時よりも寒い気がするのは、気のせいか?
だがしかーしっ、ボクの毛皮はヒートテック仕様。
寒いのなんてへっちゃらだっ。
入口付近で、崖下を流れる川が見えた。
おぅっ!スゴイっ!!
なんだアレ、雪の塊が流れているぞっ?!
崖っぷちに近寄ると、崖下の僅かな陸地に一人の老人がいた。
あのジジィ、何やってんだ?
釣りでもしてんのか?
まぁいいやww
ボクはその入口から未知への第一歩を踏み入れた。
そこには、雪で覆われた木々、極寒に耐える蜂の巣や数匹の虫が飛び交うのが見られた。
こんな寒い所にも、ハチミツがあるんだな。
青プーさん、来ればよかったのにw
あっ、こんなに寒かったら冬眠してしまうかっww
目の前には2本の分かれ道。
さて、どっちから攻めるべきか・・・。
ボクは左から攻めることにした。
おっ?
ポポっP発見っ!
コイツら、こんな所にもいるんだな。
慣れ親しんだポポを見たボクは、つい懐かしくなってポポ達に近付いた。
すると、ズドーーーンっと白い塊が、後ろから勢いよくボクへとぶつかってきた。
イタタタタタっ・・・。
なんで雪の塊が転がっ・・・て・・・って、雪じゃないっ?!
そこには、白い毛で覆われた兎のようなモンスターが転がっていた。
なんだ?あのウチャギ??
青プーさんぐらいデカイぞ?!
初めて見るデカウチャギをマジマジと見ていると、ソイツは開口一番、
「げっ歯類、な・め・ん・な・っ!」
・・・は?
別にぺろぺろしてませんけど・・・。
デカウチャギは、腹を下に器用に雪面を滑り始めた。
そして、わざとボクの傍を何度もスイーっと通りながら、ボクへ威嚇してきた。
「げっ歯類、最っ強ーっ!!」
・・・で?
なんか面倒臭そうだな。
頭悪そうだし、関わらない方がよさそうだ。
ボクはデカウチャギを無視して歩こうとしたその瞬間、背後からデカウチャギのツルツルアタックをくらってしまった。
プギャーーーーっ!!
ボクは、目の前にある洞窟の中へとコロコロと勢いよく転がっていった。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。