年に一度、女子会と称してガールズトークに花を咲かせるモンスター達がいた。
今日集まったのは、ウラガンキン、ウラガンキン亜種、ブラキディオスの三匹の女子達。
予約していた店で、約束の時間が近くなり、一匹また一匹と、ようやく三匹全員が揃った。
ウ「みんな、久しぶりぃ~」
亜「元気だったぁ?」
ブ「元気、元気!」
三匹は再会を祝して乾杯した。
ウ「最近、どぉ?」
亜「全然っ、去年会ってから何にも変わりなしよ」
ブ「アタシも~」
ウ「あれ?キン子・・・ちょっと太ったぁ?」
ブ「・・・そう言えば・・・」
亜「ガン子程じゃないってば~(アセアセ」
ウ「もうっ、失礼ねっ!これでも少しダイエットしてるんだから!」
ブ「ふふふっ」
亜「そうそう、なんか恋話とかないの?恋話っ♪」
ウ「・・・只今、絶賛片思い中で~っす♪」
ブ「えっ?誰誰?アタシら知ってるモンスター?」
亜「ガン子の事だから、またかなりのイケメンね?」
ウ「うぷぷっ。では発表しま~すっ♪ジャカジャ~ンっ♪レウス君で~っす♪」
亜「えーっ?!アンタ、それは高望みしすぎっ!」
ブ「マジぃ?マジでぇ?」
ウ「うぷぷっ。最初はラギア君に一目ぼれしたけど、遠距離恋愛になるから、ちょっとソレはカンベ~ンって感じでさぁ」
亜「ちょっとぉ!ラギア君は、ワタシが狙ってるからダメ~っ!!」
ブ「みんな、ちゃんと恋愛してるんだね~(遠い目」
ウ「そういうブラ子はどうなのよ?」
亜「そうそう!なんだかんだ言って、アンタこの中で一番モテんじゃんっ?」
ブ「う~ん・・・最近は、アグナ君がちょっとしつこくしてくる位かな~」
ウ「うそっ?!アグナって・・・あのアグナ君?!」
亜「うっわぁ~!お似合いじゃんっ、アンタら」
ブ「う~ん・・・でも、いつも出会いがしらにアタシを締めてくるだけだけどねっ・・・」
ウ「それって絶対気があるってぇ!」
亜「うんうんっ、イっちゃいなよぉ」
ブ「でも・・・年下だし・・・ね?」
ウ「いいじゃん!年下の方がこっちも若返るって言うかぁ、新鮮じゃんっ!」
亜「ワタシら、もうアラサーなんだし、この辺で手を打っとかないとマジヤバイってぇ~」
ブ「そっかな~?アタシはまだ自由でいたいなぁ(遠い目」
一年ぶりの積もる話も早二時間が経とうとし、三匹の女子達は皆、ほろ酔い気分だった。
ブ「そうそう!アタシの今の上司でジョーってヤツがいてさぁーっ・・・アレっ?ジョーシのジョー・・・ぷぷっ!ヤダっ、今のジョークじゃないわよっ!」
ウ「ナニよソレっ!ウーケーるーっ!!(ガンガンガンっ」
亜「オヤジギャグのつもりーっ?!(ガンガンガンっ」
ブ「ちっ、違うってばーっ!(バンバンバン」
ドコっ!
ウラガンキンとウラガンキン亜種が、貧弱なジョークに大笑いながらアゴでテーブルを叩き、それを否定するかのようにテーブルを叩くブラキディオス。
三匹の怪力によって、頑丈だったテーブルが壊れてしまった。
ウ「あっ・・・」
亜「あっ・・・」
ブ「あっ・・・」
静まり返る店内。
そこへスタスタと、この店の主である店長さんがやってた。
「・・・お代は結構ですので・・・もう二度と当店には来ないで頂きたいッ!!」
店長さんは物静かな圧力とともに、そう言い放った。
こうして、年々、出禁の店が増えつつある三匹であった。