それいけ!ファンゴ君G (6)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
青プーさんと別れたボクは、砂原に辿り着いた。
砂漠みたいなもんだろ?
・・・あーちゃん・・・元気かな?
懐かしい思い出がよみがえってきた。
・・・よしっ!
気合を入れ直し、ボクは歩みだした。
この辺はまだ暑くないな。
入口近くは、草木や虫もいる温暖な場所だった。
大きな岩の近くに、見慣れないモンスターがいる。
鎧のように硬そうな皮膚の、ボクと同じ位の大きさのモンスターだ。
ソイツはボクに気付くと一鳴きして、あろうことか、このボクに向かって突進してきやがった。
コイツもボクと同じ秘奥義を使うとはっ・・・やるなw
ボクはソイツの突進を軽やかステッポで避けた。
「この俺の縄張りに入ってくるとはっ!そしてこの俺の突進を避けるとは・・・お前シュールだなっ」
と言いながら、ソイツは突進したまま岩へと激突し、気絶してしまった。
あのぅ・・・、モシモシ?
他人ながらもちょっぴり親近感が湧いたのか、少し心配になったボクは、ソイツが目覚めるまで傍にいてやった。
「・・・っつぅぅ・・・シュールだぜっ」
あのぅ、全然全くもってシュールじゃないんでつけど?
「俺は通称”砂原のシュールガイ”リノプロスだっ!」
へー(棒)。
「ボクはブルファンゴ・・・」
「知ってるよ、かつて闘技場で一緒に戦ったことのある有志だ」
と・・・闘技場っ?!
これまたスゴイヤツと出会ってしまったものだ。
ボクはこれまでの経緯をリノッピーに話した。
「リノッピーさー・・・」
「ちょい待てっ!・・・そのリノッピーって呼び名はシュールじゃねぇ!せめて・・・リノッチだな、うん」
どっちも変わりないじゃまいかっww
「お前、この辺初めてだろ?この俺が案内してやってもいいぜ」
「いいの?リノッチ!」
「ヘタにこの俺の縄張りを荒らされたらシュールじゃねぇしなっ」
これは捗るなw
テッテレー♪
リノプロスが仲間になった!
「あっ、ちょっとタンマ!用事あったの忘れてた。小一時間どっかで暇つぶしてくんねぇか?この先の蝶が飛んでる辺りで待ち合わせな」
そう言うと、リノッチは足早に過ぎ去って行った。
テッテレー♪
リノプロスと別れた!
この先・・・って、おいっ!二手に分かれてるぞ?
どっちだ?
リノッチがあっちに行ったから、たぶんコッチだな。
ボクは、リノッチが行った方向と別の方向へと進んだ。
そこは細長い道で、更に奥へと進む道と、洞窟の入口らしき道があり、数匹のアイルーがそこにいた。
ボクは、洞窟の入口手前で蝶が飛んでいる場所を発見した。
やはりコッチが正解か。
待っている間、小腹が空いてきたので、何か食べる物がないか探したが、その辺一帯には虫しか食べるものがなかった。
のりこねバッタ・・・うへっ。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。