月下の晩餐

人気はおろか、他にモンスターすら誰もいない寂れた塔の一角に、リオレウス希少種とリオレイア希少種がたたずんでいた。
「今日もいい月ね」
「そうだな」
二頭揃って、静寂な月夜をブレスワインを片手に楽しんでいた。
今宵はスーパームーンらしく、月が一段と間近に感じられる。
「あらっ?おつまみが無くなっちゃったわね。今用意するわ」
リオレイア希少種は、少し席を外すとしばらくして料理を片手に戻って来た。
「これ、新作よ♪」
「どれどれ・・・お前、また腕を上げたな!」
「ふふふ♪毎週、粉骨砕竜クッキングを見てるからかしら♪」
キングターキーを黄金芋酒でじっくり煮込んだ、なんとも力がみなぎるような味わいだった。
すると、後ろの方から何やら人が近づく気配がしてきた。
「あらっ?昼間、コテンパンにした坊や達じゃないかしら」
「ちっ、あいつら性懲りも無くまた来やがったな!」
「ふふふっ、今食べた料理、火事場が発動するわよ♪」
「ふっ、俺達の晩餐を邪魔するヤツは瞬殺だ!」
リオレウス希少種は、火事場力が発動した!
リオレイア希少種は、火事場力が発動した!
リオレウス希少種とリオレイア希少種は、戦闘態勢に入った。