それいけ!ファンゴ君(35)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしていた。
故郷であるこの密林で、リフレッシュ休暇を満喫していたボクは、巣穴に引き籠っているとママに怒られるので、用事も無く外をぶらついた。
しばらく歩いていると、目の前に、我がカワイイ妹をたぶらかしているあの忌まわしきチャラ猿に出くわした。
「ちょり~~っス!」
相変わらずチャラい挨拶をしやがって!
今日こそ説教たれてやるっ!!
「ちょっ、おまえなぁ・・・」
とボクが言いかけると、チャラ猿は勝手に話の途中に割って入ってきた。
「ファンゴ兄ちゃん、俺の父ちゃん知ってっスかぁ~?」
知らねーよ、春日っ。
「俺の父ちゃん・・・ババコンガなんスけどぉ~」
父ちゃんなのにババ・・・って、チチコンガじゃねぇのかよっ?!
すると何か?ばあちゃんはババ=ババコンガかっ?!
じいちゃんは、ジジ=ババコンガって・・・なんか、おまいら残念種族だなww
「なんかぁ、父ちゃんからぁ、今HCのドスファンゴが来てるから気ぃ付けろって言われたんスけどぉ~」
エイチシー?
レイザーファンゴHC?
いや、あいつはレイザーファンゴHGだろっ。
「エイチシーって・・・なんだよっ?」
「えっ?!ファンゴ兄ちゃん、ヤバいっスよぉ~、ハードコア知らないなんて情よわって言われるっスよ!!」
オツムが貧弱のおまえに言われたくないねっ。
「なんかぁ、普通のドスファンゴよりもぉ~、メッサ強いらしっスよぉ~」
ぬわにぃっ?!
ただでさえ鬼強のドスファンゴ様よりも強い・・・だと?!
「だから俺ぇ、ちょっと冷やかしに見に行こうかなって思ってんスけどぉ~」
鼻をほじりながらしゃべるチャラ猿にボクは食い付いた。
「ボクも連れて行けっ!!」
テッテレー♪
チャラ猿が仲間になった!
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。