それいけ!ファンゴ君(22)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
毒が癒えたボクは、糞鳥探しを再開した。
アイツだけは許さンっ!
すると、もぐもぐタイムを堪能している一匹のモスと出くわした。
ボクはじぃーっとモスを見つめると、心の奥底でふと思った言葉が知らずについ口に出てしまった。
「ホントっ、ブっサイクだなあ」
モスは、食べかけのキノコをポロポロと口から汚くこぼしながら言った。
「・・・君だって僕の事言える立場じゃないだろ、ksg」
っ?!
「なん・・・だと?」
ボクらはもみ合いになりながらも、男同士の友情を得た。
「ところで、そのホッペの傷、どうしたんだい?」
「へへっ、トゲ姫とちょいやり合ってなっ」
「トゲ姫?エスピの事かい?」
「へー、アイツそんなカワイイ名前してんだっw」
「エスピの事も知らないのか?情弱ぅwww」
なんだコイツ、クソ生意気だなっ。
ボクらは取り留めのない世間話をした。
「へー、君、ドスファンゴになる旅をしてるんだー」
「へへん、そうさ!それも最強のドスファンゴになってやるんだっ」
「君さー、ホントにドスファンゴになれると思ってんの?」
「もちろんっ、ボクはそうなる運命の星の元に生まれたんだっ」
「www、まぁいいけどさーw」
ボクはこの樹海の後にどこかおすすめの場所が無いか、モスへと聞いた。
「あー、それなら森丘かなー、気候もいいし」
「へー、森丘か、じゃぁ次は森丘で決定だなっ」
「あっ、でも気を付けた方がいいよー、空の王と陸の女王がいるって噂が・・・」
「へー、王と女王か・・・、ならこのボクが謁見を申し込んでやんよっw」
王と聞いて、ボクは胸熱になった。
大将軍よりも格上じゃないかっ?!
ボクは、はやる気持ちを抑えきれず、モスに別れを告げてこの樹海を旅立つことにした。
あっ、糞鳥・・・。
まっいっか、糞鳥だしなw
貸しにしとくよ。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。