それいけ!ファンゴ君(26)

ボクは、偉大なるドスファンゴになる事を夢見て、一人旅をしている。
綺麗なお姉さんに助けてもらったボクは、ペコリとお礼をし、そびえ立つ塔へと挑戦することにした。
中に入ってみると、限りなく続く螺旋階段。
これを全部登るのかっ?!
ため息が出るが、一段一段とやっとの思いで登って行く。
すると、どこからともなく緑の苔で覆われた巨大タコのような物体がフワフワと吹き抜けの所から上がってきた。
なんだコイツ?
なんかイっちゃってる目してるけど、大丈夫か?
そう思っていると、ソイツは突然グルングルンと回りだした。
回る勢いで、苔タコの触手がボクの頭上をかすめ飛んでいく。
危ないじゃまいかっ?!
そんなに凶暴そうな面構えでも無いので、ボクは無視して階段を登り始めた。
すると苔タコも、ボクに並行する形で一緒になって上へと浮上していく。
マネすんなっ、糞タコg。
ボクは苔タコと競争するように、階段を登る。
苔タコは、一旦動きを止め、ヒレを天井に向けて上げたかと思うと、なんと口から大雷光虫を吐出してきた。
ちょっ、おまっ!!
一体、何匹の大雷光虫を体の中で飼ってんだよっ?!
よく内臓がビリビリしないな。
吐出された大雷光虫がボクに向かって飛んでくる。
来るなっ、糞虫っ。
食っちまうぞ!!
ボクが大雷光虫を追い払っていると、苔タコはヒレをビタンっとボクの行く手を阻むように目の前に叩きつけてきた。
そしてそのまま微動だに動かなくなった。
そこまでしてボクの邪魔をしたいのか?!
ボクは進路を遮るそのヒレに向かって、超絶猪突タッコゥを決めた。
すると、その衝撃で苔タコはズサーっと下へ向かって勢いよく落ちていった。
ふんっ、ザマァwww
二度と上がってくんな、この糞タコgっ。
苔タコを振り切って階段を登りきると、小部屋のような所に出たので、一息ついでにその辺に生えている古代豆を食べた。
豆、うましっ♪
充分な休息を取ってこの小部屋を抜けると、また螺旋階段が目の前に現れた。
げげっ、また階段登りかよっ。
ボクの大腿筋は、そろそろ限界へと近づいていた。
すると、すっかり追い抜いたと思っていた苔タコがまた懲りずにやってきた。
おまえ、ストーカーか?
暇なヤツだなっ。
ボクは苔タコをヌルーし、限界の大腿筋を振り絞って階段を勢いよく登った。
さすがの苔タコもボクには追い付いてこられないようだ。
階段の先にはまた小部屋のような所になっていた。
またちょっと休憩するか。
ボクは何か美味しいものでもないかと辺りを探した。
おいぃっ、何もないじゃまいかっ?!
ボクは仕方なく、少しだけ生えている薬草で我慢した。
そろそろ、頂上なんじゃないか?
頂上には何があるんだろう、ボクはwktkな思いでいっぱいになった。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。