我が実家の野良猫事情 その15

春になって庭の家庭菜園で土にビニールのトンネルのようなものを作った時、そのトンネル状のビニールの上に元子猫ちゃんが乗ってしまい、母が元子猫ちゃんにゲンコツをはって叱りました。
それ以降、元子猫ちゃんは、二度とビニールの上には乗らなくなったとのことです。

ゲンコツをはった後で、母は涙が出る思いだったと後悔していたようですが、ちゃんと言う事を聞く元子猫ちゃんに、
「猫でも言う事聞くなんて、たいしたもんだねぇ」
と大変感心しておりました。

今のご時世だと、猫にゲンコツなんて聞くと虐待?と思われがちでしょうが、そこは昔の人ならではのことです。
余程の事でないと手を上げない母ですが、私も昔に一度だけ、ゲンコツをはられたことがあります。
客観的にあの時の事を思い出しても、あれは私が相当な悪事を働いたので、自業自得。
それほどに母は怒らせたら怖い。

それからも母が庭の手入れをしていると、元子猫ちゃんは母の傍で日向ぼっこしながらうたた寝し、時折顔を上げてはちゃんと母が傍にいるか確認するそうです。
そんな元子猫ちゃんに、母はすっかりメロメロ状態。
しかしながら、叱る時は叱る。
そんな母でした。