それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (10)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしている。
目の前まで迫っているネルス卿の針に、ボクの脚はもう止まらないっ!
と、その時!
カッキーン!
あれ?
前が見えないぞっ!!
どーなってるっ?!
それは、チュー助が盾となってボクの顔面に張り付いていた。
盾となったチュー助の堅い殻のおかげで、ネルス卿の針は音を立てて弾かれたのだった。
そして、ボクのハイパー鋭い牙は、ネルス卿の腹へと見事に命中していた。
やるじゃない、チュー助。
ぐぬぬっ・・・息がっ・・・gっ・・・!!
おいっ、早く剥がれろっ!ksgっ!!
急所を貫かれたネルス卿も、ぐぬぬと嗚咽を上げながら、どこかへと去っていった。
「やったでチュウね!」
「君のおかげで助かったよ、トンクスなっ!」
やればできる子なんだよ、君ってヤツは。
「いやいや、ファンゴの一撃が効いたでチュウよ」
まぁ、ボクは本気だったんで。
「えーと、これで戦闘回数が2回・・・でチュウね、戦闘料金はオプション(有料)でチュウから、追加料金が1回に付き300ゼニーで、2回で・・・900ゼニー、今回は特別に後払いで結構でチュウから」
チュー助のブレない計算はデフォだった。
「ん?ちょっと待てよ・・・2回ってなんだよっ?テツオさん時は、君がテツオさんにくっ付いてたじゃまいかっ?!だから、戦闘回数は1回だぞっ?戦闘回数は1回!なっ?1回だぞ?とても大事なことだから3回言いましたっ!」
「しょうがないでチュウね・・・それでは1回で500ゼニーでチュウ。2回以上だと割引制度があったでチュウよ」
コイツの銭ゲバ度は本物だった。
ってか、オプション(有料)ってなんだよっ?!
聞いてないぞっ!!
まったく・・・君ってヤツは本当、そういうとこあるよね?
「そういや、今時点でお金はいくらぐらい貯まってるんだい?」
「うーん、貯蓄額としては正直かなり良い状況でチュウね」
「へー、そーなんだー」
しかしながら、ギルドを建てるっていっても協力してくれるモンスターが果たしてお金を受け取るのだろうか?
ま、チュー助の事だから、その辺はうまくやるんだろうな。
ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。