鎖十三竜

火山のとあるエリアに、アグナコトルが三頭集まった。
「ねー、今日は何する?」
「そーだなー・・・」
「あっ!ギネスに挑戦してみないか?」
「え?」
「えっ?」
アグナコトルの一頭が提案した。
「ウロコトルを繋いでデッカイ長ウロコトル跳びを作ってさ、僕達でギネスに登録するんだよ!」
「いいね!」
「面白そうね♪」
アグナコトルは、ウロコトルを10匹呼び寄せた。
「いいかい?君達!一列に並んでそれぞれ右のウロコトルの尻尾にしっかり噛み付くんだ」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「あーい」
「さてと、僕と君で両端のウロコトルを口で挟むんだ」
「私は?」
雌のアグナコトルが質問した。
「君は、僕達が回す長ウロコトルを地中からジャンプで、三回跳んでくれるかい?」
「了解っ♪」
「それじゃぁ、いくよっ!」
長く連なったウロコトルの両端をアグナコトルが口で挟むと、勢いを付けて長ウロコトルをブンブンと回し始めた。
雌のアグナコトルは、最初はタイミングを計る為に、長ウロコトルを数回見送ったが、どうやら見切ったようで、地中に潜ると鮮やかな三回転をしてみせた。
「やったね!」
「やったな!」
「やったわね♪」
初回で成功するとは思わなかったが、素晴らしい出来にアグナコトル達は、協力してくれたウロコトルを含め、互いを称えた。
「あっ・・・ごめん・・・これ、まだ非公式だった」
「え?」
「えーっ?」
ガックリとうなだれるアグナコトル達に、どこからともなく喝采が聞こえてきた。
声のする方を見てみると、いつのまにか、このエリアの入口に4人のハンター達が立ちすくみ、皆、それぞれ盛大な拍手とともに、中には感激のあまり男泣きしているハンターもいた。
アグナコトル達は、全員揃ってハンター達に一礼をした。