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スピンオファンゴ君 シーズン4

[ファンゴママ編]

これは、ファンゴ君の妹が旅に出る少し前のお話し。

「ねぇねぇ、お母さん、前から気になってたんだけど、お兄ちゃんのあの青いスカーフって・・・お父さんから貰った物なの?私は何にも貰ってないのに・・・」
「えっ?アレは・・・お父さんのじゃないのよ」
「えぇっ?そうなの?お兄ちゃん・・・アレお父さんから貰ったと思ってるよぉ?」
「えっ?そうなの?・・・あら、どうしましょう・・・」
母娘の間でしばらくの沈黙が続いた。

「それじゃ誰から貰ったの?」
「それはね・・・お母さんがまだお父さんと知り合う前に、お付き合いしていた方なのよ」
「えーっ?元彼って事?」
「そうよ・・・とてもハンサムで人気もあったんだけど・・・喧嘩にはめっぽう弱くてね・・・」
母は思い出しながら、はにかむように苦笑いをした。

「それで、喧嘩に強くなりますようにって、お母さんが付けていたスカーフをプレゼントしたのよ」
「・・・で?強くなったの?」
「(くすくす)ぜ~んぜんっ!」
「ダメじゃん、そいつ!」

「でもね、正義感が強くて優しいところもあるのよ。優しいくせに喧嘩がモン一倍弱いから、お母さんを取り合いして他の雄と喧嘩になった時は、お母さんがその彼の代わりに戦ったものよ」
「なによ、ソレ・・・カッコワル・・・ってお母さん、そんなに強かったの?!」
その辺の雄共にも負けず、連戦連勝の日々を思い出す母。

「ふふっ。でもね、ある日、いつものように代打でお母さんが喧嘩した時、初めてお母さんが負けたことがあったの」
「もしかして・・・それってお父さん?」
母は恥ずかしそうに照れ笑いをした。

「そう。初めて負けた悔しさも勿論あったけど、それよりもめちゃめちゃ強いお父さんに一目で恋をしてしまったのよ」
「・・・で、乗り換えたってワケね。お母さんもやるじゃない」
父は、誰よりも強く、喧嘩では負け知らずの密林では唯一無二の存在だった。

「お父さんはね、攻撃力が強いのはもちろん、なんといっても独特の観察眼を持ってるのよ」
「観察眼?ナニソレ??」
「相手の弱点や、次の一手を予測したりして、攻略方法を瞬時に確立するのがお父さんの一番すごい所よ。もちろん、相手が瀕死状態になる瞬間も見逃さないわ」
母は、自慢げに父の事を語った。

「お父さんって、すごいのね!そういえば、お父さんって今どこにいるの?ずっと会ってないけど・・・」
「お父さんはね・・・俺は究極のドスファンゴになるっ!って修行の旅に出てるのよ(くすくす)」
「さすが、親子ね。誰かさんとそっくりだわ」
しかし、あの負けず嫌いの性格は母譲りか・・・と密かに妹ファンゴは思っていた。

— posted by JUBIA at 03:21 pm   pingTrackBack [0]

スピンオファンゴ君 シーズン4

[リノッチ編]

天空山で、4次元マンションを多用しながらファンゴを探している内に、いつのまにか別のフィールドへと辿り着いてしまったリノッチ。

「ま、マズイな・・・シュールに道に迷ってしまったぞ」
完全なる迷子と化したリノッチは、単独で探索することにした。

どうやら、ここは一本道になっているようだ。
平原のような景色だったり、突出した細い岩柱が沢山あったり、狭い通路だったりと、未知のエリアに足を踏み入れるごとに、その景観は違っていた。

すると、上空から大きな鳥のようなモンスターが舞い降りてきた。
「なっ、なんだ?あのデカい耳とクチバシは?!シュール過ぎるぜっ!」

それは、リノッチが初めて目にするイャンクック亜種だった。
幸い、こちらに危害を加えそうな雰囲気は感じられず、イャンクック亜種は地面を掘り返しては虫を捕食するのに夢中だった。

「今の内に、そっと通り過ぎるのがシュールだな」
リノッチは、イャンクック亜種を刺激しないよう次のエリアへと進んだ。

と、そのエリアに入った途端、目の前に青と白の縞模様で、馬のようなモンスターが凛と佇んでいた。
「なんだっ、アイツ?!なんか・・・シュールにカッコイイな」
それもまた、リノッチが初めて目にするモンスター、キリン亜種だった。

キリン亜種もまた、こちらに危害を加えそうな気配は感じられず、優雅にエリア内を闊歩していた。
「なんかこの辺のモンスターって、穏やかでシュールなヤツが多いのな」
リノッチは、少し安心しながら更に次のエリアへと目指した。

隣りのエリアへ入ると、これまでの長旅の疲れが一気に湧き出てきた。
どこか休める所はないかと探したリノッチは、淡いピンク色の結晶の塊のような物の近くへドスっと腰を下ろした。
「あ~、シュールな疲労でクタクタだ」
リノッチは、結晶の塊へ背中を預けた。

すると、その結晶の塊だと思っていたモノが、ズズズっとその正体を現した。
「おわっ?!な、なんだなんだっ?!」

それは岩の塊のようなモンスターで、背中や身体のあちこちにピンクの結晶を付けたバサルモス亜種だった。
「やぁ、こんにちわ」

「えっ?」
バサルモス亜種から声を掛けられたリノッチは、一瞬、戸惑ってしまった。

「あ・・・あぁ、こんちわっ!えーと・・・君は・・・」
「僕はバサルモス亜種だよ」
「あ、あぁ、バサルモス亜種か・・・えーと、天空山ってどっちに行ったらシュールに辿り着けるか知ってっか?」
バサルモス亜種は、う~ん、う~んと頭を左右へ捻って考えた。

「僕、生まれも育ちもこの未知の樹海だから、天空山って所は知らないんだ」
「へ、へぇー、ここって未知の樹海って言うんだ」
「ここはね、一度迷い込んだら二度と出られない不思議な場所らしいんだ」
「は?なんだよ、二度と出られないって?!」
「でも話によると、入る度に地形が変わってるらしいんだ。僕は地形が変わってるなんて全然感じないんだけどね」
「なんだよ、それ?!まるでシュールな迷宮じゃねぇか!」
リノッチは、急に不安になった。

「でも、ハンター達はなんらかの手段でここを行き来してるみたいだから、この隣りの行き止まりの所にいる人間のお爺さんに聞いたら出られるかもしれないよ?」
「ゲっ?!ジジィハンターかっ?!歳老いても尚シュールだな」
「ハンターじゃなくて、ハンター達をお迎えに来てるみたいだよ」
う~ん、でもあまり人間とは関わり合いたくないしな・・・。
・・・って、その前に、俺が人間と話が通じるワケないだろっ!

「ここに来る途中、アイルーがいなかったかい?アイルーなら通訳してくれると思うよ」
確かに、ここに来る途中、ポツンと寂しそうに誰かを待っているようなアイルーが一匹いたな。
また戻るのか・・・疲労がまたシュールに蓄積されるな。

「取り敢えず、分かったよ。アイルーを探しに行ってみるとするよ。ありがとう!」
リノッチは、アイルーがいた場所へ戻り、事の経緯を説明した。
快く通訳を引き受けてくれたアイルーを伴って、行き止まりのお爺さんがいる場所へとやってきた。

「お爺さん、お爺さん、このリノプロスが可哀相な迷子になったみたいだから、地底火山でも氷海でもどこでもいいから送ってって欲しいニャ」
アイルーがお願いすると、お爺さんは微笑んで快く承諾してくれたようだった。

「おいっ、ちゃんと説明したんだろうな?目的地はシュールな天空山だぞ?」
「ニャー。ちゃんと説明したニャー」
「そうか。ありがとうな」
リノッチは、馬車へ乗せられると、通訳してくれたアイルーへ手を振った。

「よし、これでやっと天空山に戻れっぞ!ファンゴ、俺が辿り着くまでシュールに待ってろよっ!!」

リノッチを乗せた馬車は、地底火山へと向かった。

— posted by JUBIA at 03:28 pm   pingTrackBack [0]

それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (完)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一匹旅をしている。

昔の恩人であるおねぃさんに、めでたくお持ち帰りにされそうになっているボク。

おねぃさんはボクを抱きかかえたまま、気球船へと乗り込んだ。
気球船には、おねぃさん達ハンターお抱えのオトモアイルーが4匹、ハンター達の帰りを待っていた。

「おや、こんな所でファンゴに会えるニャんて、珍しい事もあるのニャ」
「あれま、本当ニャ→」
「おまえどっから来たんニャ?」
「・・・・・・ニャ」

ボクは、アイルー達へおねぃさんにお持ち帰りされた経緯を話した。
「ボクも・・・君達みたいに、オトモにされるんでつかね?」
「ファンゴをオトモにするニャんて聞いた事ないニャ」
「ファンゴ鍋だったりしてニャ」
「鍋↑鍋っ↑でも熱いの苦手ニャー↓」
「・・・・・・ニャ」
ここでも、生ける保存食かよっ?!
ボクの旅は・・・オワコンだったって事なのかっ?
でも、いや、まさか、あのおねぃさんに限って・・・。

「なっ、鍋って事はないだろっ?!ソースはっ?」
「ソースは、いつもブルニャっクを愛用しているのニャ」
そのソースじゃないんだよ、ボケgぐぁっ!
アイルーにしては、珍しく頭が足りないんだな。
エアーオトモww

「どうするつもりか聞いてくるニャっ」
「・・・オナシャンス」
おねぃさん専属オトモのアイルーが、軽快な足取りでおねぃさんの元へと小走りして行った。
そして何やら一通りの会話を済ませると、こちらへ戻ってきた。

「なんか、この大陸にはファンゴの棲み処は無いから、ファンゴが住んでそうな大陸に連れてくって言ってたニャー」
「なっ、なんとっ?!」
保存食じゃなくてよかったニャ・・・(涙
さすが、ボクが唯一見込んだハンターのおねぃさんだ。
鍋にするなんて誰が言ったんだよっ、糞がっ!!

それにしても、どこまで行くのだろうか。
気球船は、雲よりも高い高度を飛んでいる。

ボクがいた大陸かな?
それとも、まだ見ぬ新天地かなっ?
どうせなら、新天地の方がいいな。
帰るにはまだまだ早過ぐる。
ボクは、もっと成長するんだっ!
そう、ボクのノビシロはまだまだ果てしなく長いハズだ。
ボクは、心地よい風に短い被毛をなびかせながら、まだ見ぬ新たな冒険へと心を躍らせていた。

「あっ、そういえばちょっとお腹が空いたな、何か食べる物はあるかい?」
「船底に少しの食糧ならあるニャよ」
「美味しいキノコなんて、あったりするかいっ?」
「う~ん、たしかアオキノコと毒テングダケがあるけど、どっちが欲しいニャ?」
「マヒダケもあるのニャっ」
「クタビレタケェェ↑↑」
「・・・・・・ニャ」
えーと・・・普通、その中だと一択になるよね?
やっぱり、コイツら・・・エアーオトモ決定なっ!

ボクの飽くなき道の冒険譚は・・・・・・まだまだ続くっ!!

— posted by JUBIA at 03:29 pm   pingTrackBack [0]

それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (41)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一匹旅をしている。

ボクは、キングスネークvsハンターの戦いを観戦することにした。

ハンターの一人が岩山に巻き付いているキングスネークに登り移ると、てっぺんを目指してるのか、どんどんと登って行った。
それは悪手だろっ。
振り落とされるに決まっている。

案の定、キングスネークがまた這い始めると、そのハンターは振り落とされながらも、間一髪、近くの蔦へと飛び移った。
おほーっ、やるねっ!

上空から青白く光る何かがアチコチに落ちてきた。
地上にいたハンターの一人がその直撃をもろに食らった。
が、すぐさま何事もなかったのように、そのハンターは起き上がり、攻撃の手を休めない。

あれ食らってなんともないなんて、頑丈な装備だなww
ボクにも頑丈でカッコイイ鎧とか欲しいでつねwww

キングスネークvsハンター達の戦いがしばらく続くと、当初劣勢とみていたハンター達の奮闘でどうにかキングスネークをやっつける事ができたようだった。

キングスネークも、ハンター4人に掛かれば大した事ないんだなw
ガッカリでつ・・・。
長かった戦いが終わり、戦利品を手にしたハンター達がこちらへとやってきた。

皆、重装備に身を包んでいる中、一人の女ハンターは軽装備・・・いや、薄着と言っても過言ではない程に肌の露出が目立っていた。
あいやーっ、よくもまぁあんなエロ装備なのに、ほぼ無傷でキングスネークと戦えたものだっ。

しかし、ハンター達が近付いてくるにつれ、最初は気付かなかったが、見覚えのある顔がそこにあった。
あれは・・・確か・・・古塔で・・・ボクを助けてくれたおねぃさんではないかっ?!
その節はお世話になりまちたっ。
ボクはスクっと立ち上がり、ペコリとおねぃさんに向かって一礼した。

そして、おねぃさんもボクに気付いたのか、歓喜の声を上げながらボクを抱き上げた。
抱きかかえられたボクは、おねぃさんの肩越しに、あの漢臭い大男がそこにいるのを発見した。
うげーっ、アイツも一緒だったのか・・・。
ボクは、大男に向かってBoooooーっと舌を出した。

すると、おねぃさんは他のハンター達と何やら会話をした後、ボクを抱きかかえたまま、帰路へと向かった。

えっ?えっ?
あ・・・の・・・?
まさか・・・このカワユイボクをペットにする気じゃないだろうなっ?

ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。

— posted by JUBIA at 03:24 pm   pingTrackBack [0]

それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (40)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしていた。

レディー・ガブをダンディー・ガブへと託したボクは、リノッチ探しを再開した。

しかし、この天空山の隅々まで探したが、とうとうリノッチを見付けることができなかった。
逃げ腰リノッチの事だから、危険な目に合ってるという心配は無さそうだけど・・・。
まさか、リノッチ・・・ボクを探すのを諦めて、砂原へ帰ってしまったのかな?
・・・薄情リノッチめっ。

ボクもリノッチを探すのを諦め、一匹トボトボと寂しく天空山を出発することにした。

しばらく歩いていると、ゴツゴツとした岩場へと辿り着いた。
入口付近では低い岩場の段差が続いている。
これ位なら、ボクにも登れそうだ。
うんしょっ、うんしょっ・・・。

なんだここはっ?
ある程度岩の階段を登ってみると、見渡す限り、細長い岩山がいくつもあちこちに突き出ている、まるで岩石でできた剣山のような場所だった。

ボクが岩ばかりの景色を眺めていると、突然、その剣山の一つの岩山が崩れ落ちていった。
なっ、なんだっ?
ここも足場が脆いのかっ?!

また一つ、また一つ・・・と次々に岩山が崩れていったかと思うと、ズズズっと何かとてつもなく大きいモノがそこいら中を這っているかのように見えた。
なんだ、アレはっ?
一体、何匹いるんだ?

すると、一際大きな岩山へその巨大な何かが巻き付きながら登っていくのが見えた。
あれはっ・・・?!
全部繋がっているんだ、あれで一匹なんだっ!

登り切ったその巨大なモンスターは、赤い目をして黒い舌をペロペロっと出している。
まさしくメガトン級の蛇の王者のようなモンスターだった。

うぽっ!
キングスネークっ!!
ボクが目を輝かせながらキングスネークを見ていると、そこへ背後から武器を構えた4人のハンター達がやってきた。

いや~、正直、いくらハンター4人とはいえ、キングスネーク相手に戦いを挑むのは無謀すぐると思うのですよ、ボクは・・・。
どれどれ、ここはカウチでもしながらハンター達の無様な姿を拝むことにしようか・・・って、ここにはカウチオヤツが何もないじゃまいかっ?!

口寂しい思いをしながらも、ボクは戦場と化した場所から少し離れた安全圏でペタリと腰を下ろし、観戦することにした。

ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。

— posted by JUBIA at 03:23 pm   pingTrackBack [0]

それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (39)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしていた。

白黒兄貴に喧嘩を吹っ掛けるも、見事な返り討ちにあったレディー・ガブ。

ボクは、生ける保存食とされながらも、レディー・ガブの怪我を心配した。
直撃を受けたレディー・ガブの翼は、部分的にバチバチと黒いオーラを放っていた。

とりま、薬草とか・・・って、ここには何も無いじゃまいかっ?!
薬草を探しているボクは、ウチケシの実を見付けた。
何も無いよりはまだマシか。

ボクはウチケシの実を拾い、前脚の蹄で何度も踏み付け、ペースト状にしてからレディー・ガブの翼へと塗った。
すると、怪我自体には効かなかったものの、バチバチの黒いオーラがたちどころに消え去った。
これで少しは楽になったハズだ。

「あとは・・・安静にしてないと、二度と飛ぶ事ができなくなるかもしれないよっ?」
「なっ・・・余計なお世話よっ、ふんっ」
それだけ憎まれ口を叩ければ、問題無いだろう。

「とりあえず、君の巣まで運んで行ってあげるよ」
「え?何言ってるの?アタクシの巣はあの崖の上よ?」
えぇーーっ?!
遥か高いあの崖の上って・・・ボクには無理じゃまいかっ!!

「あの崖下の近くに行ったら、誰か知り合いとか迎えに来てくれるかなっ?」
「誰も来ないわよっ!だって、アタクシの巣を知ってるのは・・・だけだけど、今は旅行中でいないし・・・」
それでもボクは、嫌がるレディー・ガブを無理矢理背中に乗せると、巣のある崖下まで歩いて行った。

崖下に辿り着くと、遥か頭上の崖の上をボクは目を凝らしてじーっと見た。
あれ?
一匹、何か飛んでるぞっ?

「巣の付近に誰かいるみたいだよ?」
「えっ?まさか・・・っ?!」
そのまさかさんは、遥か上空からボクらを見付けると、ボクらの元へと飛び降りてきた。

「ギャっツ!!」
「ダンディー・ガブっ?!どうしてっ?いつ帰ってきたのっ?」
「丁度、さっき着いたばかりさ。ギャっツ!!」
ダンディー・ガブ・・・ってww
なにはともあれ、知り合いがいてよかったな。

「おや?怪我してるのかい?ギャっツ!!」
「え・・・えぇ、少しかすった程度よ」
「ギャっツ!!それでも化膿したら大変だっ、お土産に美味しい腐肉を持ってきたから一緒に食べよう!それで精を付けるんだ、ギャっツ!!」
「あ、ありがとう、ダンディー・ガブ!」
ふ・・・腐肉・・・(汁

「君かな?レディー・ガブを助けてくれたのは?ギャっツ!!」
「あ・・・いや・・・ちょっと手当をしただけさ」
「ありがとう、助かったよ。そうだ!君も一緒に腐肉パーティーに参加するかい?ギャっツ!!」
「え、遠慮しておきまつ・・・」
「そうかい・・・それは残念だ。それじゃ行こうか、レディー!ギャっツ!!」
「えぇ、ダンディー!」

ダンディー・ガブはもう一度ボクへお礼を言うと、レディー・ガブをダンディーの如く抱えながら、遥か上の巣を目掛けて飛んで行った。
肝心のレディー・ガブからはお礼の一言も無かったが、正真正銘、愛の巣へと旅立った二匹を見上げながらボクは安心した。

しっかし、あれはどうみても、レディー・ガブがギャっツ・ダンディーにベタ惚れってところだなww
ボクは一匹ニヨニヨしながら、その場を後にした。

テッテレ~♪
ガブラスと別れた!

ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。

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それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (38)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしていた。

生ける保存食として、ボクをしつこく付け狙うレディー・ガブとともに、ボクは崖下へと降り立った。

「トンクスでつ」
「さぁ、その辺で転んで逝っても良し、木にぶつかって逝っても良し、お好きな逝き方を選びなさいな」
なんだろう・・・この生きた心地がしない、まるで死神に告白されているかのような感覚は・・・。

「ボクはこんな所では逝けないよっ!ボクには大事な目標があるんだかんねっ!!」
「あら、アタクシに比べたらアナタの目標なんて、どうせちっぽけなものよ?」
ち、ちっぽけ・・・と言いまちたか?
ボクのこの偉大なる目標をバカにするとはっ!
ボクはプンプンしながらも、リノッチ探しを始めた。

虫夫婦と出会ったエリアへと戻ってきたが、虫夫婦はおろか、リノッチの姿も見当たらなかった。
う~ん、どこに行ったんだろうか?
隣りのエリアに向かおうとしたその時、向こうから赤いバチバチを纏った白黒のモンスターと出会いがしらでぶつかりそうになった。

こ、こりは・・・いつぞやのガチムチ兄貴・・・とよく似たモンスターだ。
ガチムチ兄貴・・・の兄貴なのかな?
お腹の調子でも悪いのか、既にバチバチと禍々しいオーラが出ていた。

「あら、ジンオウガ亜種ね。ちょうどいいわ、そこのアナタ、このファンゴをやっちゃいなさいよ!」
白黒兄貴の方を応援するとはっ!
君は敵なのか味方なのか、はっきりしてもらおうかっ!
・・・って、最初っから敵だったか。

「あぁ~ん?俺は今、すっげぇー腹が痛ぇーんだよ」
ほら、ごらんなさい。
ボクの思った通り、お腹の調子が悪かったんだよっ。
これだから、観察眼の無いにわかは困る。

「何よっ、お腹壊したぐらいで・・・意気地なしねっ」
「あぁ~ん?なんだってぇ?もういっぺん言ってみやがれっ!女だからって許さんぞ?!」
「えぇ、何度でも言ってやるわよっ!この意気地なしっ!!」
「てめ~っ!!」
おぃおぃ、なんでこうなるんだっ?
このままだとgdgdな展開になるじゃまいかっ!

「あ、あのぅ・・・お腹の調子が悪い時は、げどく草と薬草の組み合わせが・・・」
「お前もチョロチョロとウゼーんだよっ、ったく、どいつもこいつも・・・ブチかますぞゴルァっ!!」
Waoっ、なんというやさぐれっぷり。
さぞかし、あなたのご両親は悲しんでまつよ?

白黒兄貴は、ピョンっとその場で低く飛び跳ねると、赤黒い光をレディー・ガブとボクに向けてそれぞれ放った。
あれは・・・ファンネル・赤い彗星バージョンっ?!
避けても追尾してくるだろうが、それでもボクは当たるまいと俊敏な動きでそれを避ける。
ファンネル経験済のボクに隙はなかった。

・・・あれ?
追尾してこないぞっ?
劣化バージョンだったのかっ?

しかし、空中でホバリングをしていたレディー・ガブに、そのファンネル劣化バージョンが当たってしまった。
あんなのも避けれないのかよっ?!
レディー・ガブよ、日々の筋トレとは何だったのか、今一度問おう。

「痛いじゃないっ!」
「ふんっ、俺を怒らせるからだ!・・・イテテ・・・トイレ、トイレ・・・」
白黒兄貴は、格好悪くもその場を足早に去って行った。

「だ、大丈夫かい?」
レディー・ガブは、翼にファンネルをもろに食らってしまい、地べたでバタバタともがいていた。
こんなヤツでも、怪我をしたのを放っておける程、ボクは薄情者ではなかった。

「なっ、何よっ?!腹いせにアタクシを食べようってワケ?」
「ha?ボクはキノコが好きでつ」

ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。

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それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (37)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしていた。

ガブラスに連れ去られたボクは、高い崖の上にボトリと落とされた。
「おいっ!何するんだっ?!」
危うく脱糞しそうになったわ。

「あら?アナタ・・・生きてたの?」
ボクの元へとガブラスが降り立った。

「この通り、らんらん生きてまつけどっ?!これは一体どういう事なのか、分かるように説明してもらおうかっ?!」
「てっきり、死骸かと思ったわ。だって、アナタ、ピクリとも動いてなかったじゃない?」
あれは・・・ちょっとバテていただけで・・・もにょもにょ。

「アタクシは、ガブラス。ここでは皆、アタクシの事をレディー・ガブと呼んでいるわ」
レ・・・レディー・ガブだと?
君のしている事は、全くもってレディー(淑女)のする事ではないのだがなっ。

「アタクシは死肉が大好きなの。さぁ、今すぐお逝きなさいっ!」
こっ、こいつ・・・頭、湧いてんのかっ?!
「バカな冗談は、滅多に言うものではありませんよ?」
「何言ってるの?アタクシは大真面目よ?」
こいつ・・・真性だな。

「ボクは帰らせてもらうよっ」
「お待ちなさい!アタクシは一度狙いを定めたら気が変わらない限り諦めない、鋼の意志を持つ女よ!アナタが朽ち果てるまで、どこまでも追い続けるわよ」
おぅふ・・・なんという納豆臭い女なんだ。
そんなにしつこいと、モテないぞ?ww

「しかし、君・・・よくそんな細い脚で、この鋼鉄のようなボクを持ち運ぶ事ができたね?」
「アタクシは、このボディーを維持する為に、日夜、筋トレを欠かさないの。だからアナタのような無駄な贅肉は一切無いわよ」
無駄とはなんだっ、無駄とはっ?!

「でも、無駄な贅肉程、美味しいって言うけどね」
レディー・ガブはペロリと舌舐めずりをした。
「残念ながら、君のその期待に反してボクの身体は筋肉ばっていて、無駄な脂肪はちょぴっとしか無いぞっ?!」
この筋肉質なボディーを見て、ただの脂肪肉だと思ったのかっ?
まったくもって心外だ。
「あら、そうなの?意外ね」

「あっ・・・リノッチ!そうだっ、リノッチを探さないとっ!!」
ボクは崖の端まで走ると、崖下のあまりの高さに目が眩んだ。
「あ、あの・・・下まで運んでくれると助かりましゅ」
ここから飛び降りるには、あまりにも危険過ぎた。
頼みたくは無かったが、レディー・ガブに下まで運んでもらうしか手立ては無さそうだ。

「そうね・・・ブヒって鳴いてごらんなさいよ」
な、なにおぅっ?!
「ブヒって鳴いたら、下まで連れて行かなくもないわよ。さぁ、どうするの?鳴くの?鳴かないの?」
く・・・くっそ・・・ボクの短い足元を見やがってからに・・・。
・・・ブヒればいいんだろっ?ブヒれば・・・。
なんて屈辱不可避!

「ブっ・・・ブヒ・・・」
「聞こえないわね」

「(くっそ)・・・ブ・・・ブヒーーんっっ!!」
「一先ず合格ね。いい声で鳴くじゃない。それじゃ、下まで連れてったげるわ。もちろん、その後もアナタが屍になるまでどこまでも付いて行くけどね」

テッテレ~♪
ガブラスが仲間になった!

ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。

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それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (36)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしている。

虫夫婦に立ち向かうべく、ボクらは作戦を決行した。

勇気を振り絞ったリノッチは、地べたに降り立ったゲネゲネに向かって突撃をし、その顔面へ強烈な頭突きをお見舞いした。
一瞬怯んだゲネゲネだったが、その次の瞬間、リノッチは素早く真横へと避けた。

そして、そのすぐ背後からボクが奇襲をかける。
「とぉーーーーぅっ!!」
ボクの全体重を乗せた重く堅い両前脚の蹄が、ゲネゲネの顔面を更に直撃した。
名付けて「リノッチの後ろにはボクがいるっ!」大作戦だっ!

一瞬で二段攻撃を食らったゲネゲネは、フラフラとよろめきながらもアルアルを呼び寄せると、そのアルアルを捻じ伏せてその身体に顔を押し付けた。
そして、何やらモゾモゾとその顎を動かしていた。
・・・おわかりいただけただろうか?
なんとっ!ゲネゲネは、アルアルをムシャムシャと食べていたっ!

なんという悪妻っぷり?!
これは良い子のみんなには見せられない、スプラッターホラーさながらの光景だ。

「おえっぷ・・・アイツ、なんて事しやがんだ!ったく、シュールじゃねぇ女だぜっ」
「うぇ~、いくらこのボクでもアレはちょっと・・・」
ボクらは、ゲネゲネが回復する心配もよそに、そのおぞましい光景から早く離れるべく、そのエリアを早々に脱出した。

「いやー、参った参った、勘弁してくれよ」
「本当さ、当分、虫には会いたくないよっ。さっきのを思い出してしまうからねっ」
肉体よりも精神的にバテていたボクに、空中から魔の手が近寄ってくるのを、その時のボクは気付いていなかった。

ヒョイっ!

あれ?
幻覚・・・かな?
体がフワフワと軽くなって、地面が段々遠くに見えていく・・・。

「おいっ!ファンゴーーーーーーーーっ!!」
あれ?
リノッチが段々と米粒のように小さくなっていく・・・。
ボクは天を見上げた。
・・・え?
その瞬間、ボクは現状を把握した。
一匹のガブラスがボクを持ちあげて飛んでいたのだった。

「たつけてなう・・・Ver2.0」

テッテレ~♪
リノプロスと別れた!

ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。

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それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (35)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしている。

禁足地から命からがら逃げ出したボクらは、また長い道程をしばらく無言で歩いた。

すると、天にも昇るような高い崖の山々がそびえ立つ場所へとボクらは辿り着いた。

「やっとシュールな天空山に辿り着いたか?」
「へー、ここが天空山かぁ」
「だとしたら、ここの崖は脆くてあちこちが崩れかかってるから気を付けないとシュールじゃなくなるって話だったぞ?」
くっ、崩れるだってぇー?
なんて危うい場所なんだ、ここはっ?!
ボクらは、崖に近付かないようにして、なるべく平たんで安全そうな場所を歩いた。

あちらこちらに、キラキラと輝く鉱石の塊のような物が見える。
もしかして、この鉱石をフンター共がホリホリし過ぎて、地盤が脆くなったんじゃまいのかっ?
まったく、フンター共というのは・・・まっことけしからんっ!
今日からここは、ホリホリ禁止区域なっ!

隣りのエリアに入った時、ボクらの目に留まったのは、一匹のアルアルだった。
「あっ!アイツ・・・アルアルって言うんだけど、お尻からイケナイ汁を出すからリノッチも気を付けてっ!」
「おいっ、アルセルタスだろっ!いい加減、モンスターの正式名称はシュールに憶えろよっ」
Boooooーーっ!
どいつもこいつも憶えずらいんだよっ。

ブーンと低空で羽ばたいているアルアルの元へ、ドドドドっと装甲車のような大きな虫のモンスターがやってきた。
「げげっ、虫が二匹・・・」
「あれはゲネル・セルタスで雌だっていう話だ!おまえに会う前に一度だけ見たことがあんぞ」
「ほぉ、して、彼奴の弱点はいかに?」
「い、いや・・・ちょっと遠目に見ただけだから、よく分からなかったよ・・・」
さすがのリノッチ・・・さては、すぐに逃げたな?

ボクはじっくりと彼奴等の様子を窺っていると、アルアルがゲネゲネを重たそうに持ち上げながら飛び始めた。
「あいつらっ、夫婦漫才でもやる気なのかっ?ww」
「ああやって合体しながらシュールに攻撃するんだとよ」
合体技っ?!
なんという心地よい響き。
それじゃあ、ボクらの合体技は・・・手を繋いで突撃・・・か?
それこそ、ギャグだろっwww

そうこうしている内に、合体した虫夫婦は、ボクら目掛けて尻尾を縦に振り回し、空中ムーンサルトのような攻撃を仕掛けてきた。
「わぉっ!雑技団のような隙の無い技だなっ」
「一匹ならまだしも、二匹いるとなると厄介だな、ここはシュールに・・・」
「その先は言わずもがなっ」
どうせ、リノッチの事だ・・・逃げるぞっ!とかますに決まっている。
そうは豚屋が卸さないのがボクだっ!
ボクは、虫夫婦・・・特にゲネゲネの方をよく観察した。

全身堅そうな甲殻・・・四肢も堅く太い・・・尻尾も堅そうだ。
・・・となると、残るは・・・顔面・・・か?
こちらの戦力は・・・最速俊敏のボクと、堅さが命のリノッチ・・・。
ピッキーーンっ!!
この合体技なら、もしかしてっ!!
ボクは、リノッチへと耳打ちをした。

「本当におまえってやつは・・・シュールだな。って、また俺がアレかよっ?!」
そう、リノッチには再びアレを上回る働きをしてもらう必要があるのだよっ。
アルアルは、空中で持ち上げていたゲネゲネをドスンと落とし、ボディプレスをしてきた。

「今だっ、リノッチ!!」
リノッチは、気合いと根性を据える為に、ブモーっ!と一鳴きすると、果敢にも地べたに降り立ったゲネゲネに向かって突撃をした。

ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。

— posted by JUBIA at 03:30 pm   pingTrackBack [0]

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