それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (23)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一匹旅をしている。
オドちんの将来と自身のおケツを心配しながらも、ボクは先を急ぐべく、目の前にぽっかりと口をあけた洞窟へと小走りで駆け込んだ。
洞窟の中へ一歩足を踏み入れた途端、ポヨ~ンと何かとてつもなく大きく、そして、とてつもなく柔らかい物に弾き返されたボクは、洞窟の外へと放り出されてしまった。
・・・っ?!
なんだっ?何にぶつかったんだっ?
青い・・・風船?
洞窟の中でバルーンパーチィーでもやってんのか?ww
入口にあんなデカイ風船を置いたら、誰もパーチィーに参加できないじゃまいかっ!
その何かにまた弾き返されないよう、その風船の僅かな隙間からねじ込んで洞窟の中へ入ってみることにした。
すると、怒声が聞こえてきた。
「なんだい、なんだいっ!お使いもまともに出来ないのかいっ、この子はっ!!」
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
ん?
この声は・・・そしてこのセリフは・・・。
さっきのオドちんか?
デカいこの風船で前が全然見えない。
ま、まさかと思うけど・・・このデカいのって・・・。
「本当にもう情けないねぇ、ママがこの体だからアンタが餌を持ってきてくれないと、餓死してしまうんだよ!それでもいいのかいっ?!」
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
餓死って・・・こんだけ脂肪の蓄えがあれば、数か月は生き延びれるだろw
どうみてもメタボを通り越してるぞww
一発でドクターに、アウトォーーーーっ!!って宣告されるレベルだろ?
「あ、あのさ・・・ちょっといいかな?」
「あん?なんだいっ、アンタはっ?」
大きなお腹を少しずらして、オドちんママはボクへと振り向いた。
おほーーっ、お顔までぽよぽよぉーんっ!
「あのさ、健康の為にも、もう少しダイエットする事を推奨しまつが」
「はぁ?何言ってんだいっ、アンタ、何様のつもりだいっ?」
「あっ!さっきの・・・ごめんなさい、その節は・・・」
「コイツ、アンタの知り合いかいっ?」
「ごめんなさい、さっきそこで会ったばかりで・・・ごめんなさい」
「どうりで帰りが遅いと思ったら、こんな猪豚と遊んでた訳かいっ?そんでもって、手ぶらで帰ってくるとはどういう事だいっ?!」
い・・・猪豚・・・だとぉ?
こりは聞き捨てならんぞっ!
当のオドちんは相変わらずオドオドとしていたが、猪豚扱いされたボクは、ここで引き下がる訳にはいかなかった。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。