それいけ!ファンゴ君 シーズン4 (13)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一匹旅をしている。
チュー助と別れ、地底洞窟を出発したボクは、水が豊富で緑豊かな場所へとやってきた。
いいねー、なんだかこういう景色はやっぱり落ち着くねぇ。
おほーっ、この種はっ!
ボクは怪力の種をムチムチと食べた。
なんだか、力がみなぎってくるぞ(ムキムキっ
少し進むと、そのエリアの端っこに緑と赤の斑模様のモンスターがうずくまっていた。
よく見ると、なにやら紫色のオーラに包まれ、とっても苦しそうだ。
「君っ、大丈夫かいっ?」
ボクは声を掛けてから、すぐさま後悔した。
なぜなら、その斑模様のモンスターはゲネポスだったからだ!
ゲっ、ゲネりんだっ!!
ここはスルーに限るっ!
「うぅっ」
・・・スルーだ、ス、スルー・・・。
「ううぅぅぅぅっ」
・・・くそっ、ちょっとだけだからなっ!
「君・・・その・・・大丈夫・・・かい?」
「うぅっ、有難う・・・なんだかよく分からないけど、とっても具合が悪いんだ、ううぅぅっ」
オロオロ・・・どうすれば・・・?
確か、その辺に薬草とげどく草があったハズだ。
ボクは、薬草とげどく草を何本かむしり取って、ゲネりんへ食べさせた。
「うぅっ、有難う。まだ体の異常は治らないけど、気持ち的に楽になったよ」
「・・・風邪でもひいたのかい?」
「いや、風邪とかそんなんじゃない、こんな状態になったのは初めてさ」
そうか、変な病気じゃなきゃいいけど・・・。
って、敵に情けは無用だろっ。
「助けてくれたお礼に何かしたいんだけど・・・うぅっ」
「いいよ、いいよ・・・別に・・・」
後で食われたらたまんないしなw
「いや、恩を受けたら恩で返す・・・っていうのが僕の流儀だからさ。それって常識だろ?」
肉食のヤツらにも、常識あるモンスターっているんだな。
「じゃ、じゃぁ、その辺さらっとでいいから案内してくれると助かるかも・・・って、具合悪くなったら無理しないでくれよっ」
「そんなんでいいのか?お安い御用さ・・・うぅっ」
ボクは、ゲネりんを気遣いながらも少しだけ距離をとり、ゆっくりと二匹並んで歩き始めた。
「あっ、あのさ・・・後でボクを襲おうとか・・・そんな事・・・しない・・・よね?」
「心配ご無用さ、腹が減ったら狩りに行ってくるよ。君と一緒にいる間は、仲間なんだから仲間に手出しなんてするハズがないさ。それって常識だろ?」
な・・・仲間・・・(ジーン)。
テッテレ~♪
ゲネポスが仲間になった!
ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。