ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、一匹旅をしている。
チュー助と別れ、地底洞窟を出発したボクは、水が豊富で緑豊かな場所へとやってきた。
いいねー、なんだかこういう景色はやっぱり落ち着くねぇ。
おほーっ、この種はっ!
ボクは怪力の種をムチムチと食べた。
なんだか、力がみなぎってくるぞ(ムキムキっ
少し進むと、そのエリアの端っこに緑と赤の斑模様のモンスターがうずくまっていた。
よく見ると、なにやら紫色のオーラに包まれ、とっても苦しそうだ。
「君っ、大丈夫かいっ?」
ボクは声を掛けてから、すぐさま後悔した。
なぜなら、その斑模様のモンスターはゲネポスだったからだ!
ゲっ、ゲネりんだっ!!
ここはスルーに限るっ!
「うぅっ」
・・・スルーだ、ス、スルー・・・。
「ううぅぅぅぅっ」
・・・くそっ、ちょっとだけだからなっ!
「君・・・その・・・大丈夫・・・かい?」
「うぅっ、有難う・・・なんだかよく分からないけど、とっても具合が悪いんだ、ううぅぅっ」
オロオロ・・・どうすれば・・・?
確か、その辺に薬草とげどく草があったハズだ。
ボクは、薬草とげどく草を何本かむしり取って、ゲネりんへ食べさせた。
「うぅっ、有難う。まだ体の異常は治らないけど、気持ち的に楽になったよ」
「・・・風邪でもひいたのかい?」
「いや、風邪とかそんなんじゃない、こんな状態になったのは初めてさ」
そうか、変な病気じゃなきゃいいけど・・・。
って、敵に情けは無用だろっ。
「助けてくれたお礼に何かしたいんだけど・・・うぅっ」
「いいよ、いいよ・・・別に・・・」
後で食われたらたまんないしなw
「いや、恩を受けたら恩で返す・・・っていうのが僕の流儀だからさ。それって常識だろ?」
肉食のヤツらにも、常識あるモンスターっているんだな。
「じゃ、じゃぁ、その辺さらっとでいいから案内してくれると助かるかも・・・って、具合悪くなったら無理しないでくれよっ」
「そんなんでいいのか?お安い御用さ・・・うぅっ」
ボクは、ゲネりんを気遣いながらも少しだけ距離をとり、ゆっくりと二匹並んで歩き始めた。
「あっ、あのさ・・・後でボクを襲おうとか・・・そんな事・・・しない・・・よね?」
「心配ご無用さ、腹が減ったら狩りに行ってくるよ。君と一緒にいる間は、仲間なんだから仲間に手出しなんてするハズがないさ。それって常識だろ?」
な・・・仲間・・・(ジーン)。
テッテレ~♪
ゲネポスが仲間になった!
ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。