最恐に満ちる狂気

凍土の一角に、一頭のイビルジョーがいた。
それは、ドス黒い禍々しいオーラを纏い、血走った眼つきで、通常の個体を更に上回る風貌を醸し出していた。
俺ハ今、究極ノ選択ニ迫ラレテイル。
ナゼナラバ、コノ暴虐的ナ飢エト葛藤シテイルカラダ。
俺ハ、飢エレバ飢エル程、力がミナギッテクルノヲ知ッテイル。
タダデサエ、最恐ノコノ俺ガ、ドコマデ最恐ニナレルカ・・・。
俺ハ、ソノ辿リ着ク先ニ何ガアルノカヲ確カメル必要性ガアルカラダ。
シカシ、怒リ狂ウ程ノコノ食欲ヲ、ドコマデ抑エラレルカ・・・。
正直、限界点ガ近イヨウナ気ガシテキタ。
と、そこへ数人のハンターがやってきた。
ハンター達は、イビルジョーを見るや否や、戦闘態勢に入った。
ヨシ、ココハ一ツ、運試シヲシテミルカ。
ヤツラニ勝利シタアカツキニハ、ヤツラヲ貪リ食ッテ、コノ飢エタ腹ヲ満タシテヤロウ。
万ガ一、ヤツラニ負ケルヨウナコトガアレバ、俺ノ飢エハマダマダノビシロガアルトイウコトダ。
ソノ時ハ、更ニ、極限マデコノ飢エト再ビ葛藤スルコトニナルダロウ。
イビルジョーは、ハンター達に戦いを挑んだ。
イビルジョーの凄まじい攻撃力に、ハンター達の体力はゴリゴリと削られていった。
運試シドコロカ、練習台ニモナリヤシナイヤツラダ。
見テミロ、人間ガマルデ糞虫ノヨウダ。
余裕を見せるイビルジョーであったが、手練れのハンター達も負けずと、そのチームワークを駆使し、なんとかイビルジョーを追い詰めることに成功した。
コ・・・コンナハズデハ・・・。
何ダ?何ガ足リナイ?
俺ニハマダ飢エガ足リナイ・・・ノカ?
ココハヒトマズ、秘密ノネグラデ、更ニ飢エヲ溜メ込ンダ方ガ良サソウダ。
イビルジョーは、普段は誰も立ち入る事ができないエリアへのバリケードを突破し、ねぐらへと急ぐことにした。
すると、バリケードを破壊するや否や、イビルジョーよりもハンター達が一足先にその奥地へと皆こぞって走って行った。
ナ・・・ニ?
アイツラ・・・俺ヲ待チ伏セスル気カ?
糞ッ!
俺ダケノ秘密基地ダッタノニ・・・。
イビルジョーは奥地にあるねぐらへと急いだ。
奥地に入ると、ハンター達はピッケルや虫網を振りかざし、あろうことか採取にいそしんでいた。
コッ・・・コイツラ・・・。
俺ノ事ハ無視カヨ?!
無視どころか、ねぐらを荒らされて怒り狂うイビルジョーは、採取に励むハンター達へと襲いかかった。
しかし、飢えによるパワーアップを断念させられたイビルジョーは、ハンター達の手により苦戦を強いられた。
アト少シ・・・コノ飢エガ蓄積サレテイレバ、コンナヤツラハ瞬殺ダッタノニ・・・。
運試シニ負ケタノハ、コノ俺ノ方ダッタカ・・・。
今度ハ・・・極限マデ・・・飢エルコトニシ・・・ヨウ・・・。
イビルジョーの意識は遠のいていった。