それいけ!ファンゴ君G (35)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしている。
ガー子の案内した隠れ家で、アイルー達のもてなしを受け、夜を明かしたボクらはそこを出発することにした。
ここは確かに隠れ家ちっくだな。
そこは竹が生い茂り、大型モンスターはなかなかに立ち入る事ができない場所だった。
さて・・・と、どこへ行こうか?
「渓流にも滝があるんだよ~ん」
へー、案内してもらおうか。
ガー子の案内で、緑豊かな場所で滝が流れる所へとやって来た。
「あの滝の向こうにも行けるんだよ~ん」
へー、そーなんだー。
でも、滝をくぐる時、ビショビショになるだろっ。
ボクが滝に見入っていると、背後から何かの気配を感じた。
振り向くと、そこには青っぽいガチムチ系で、なんかカッコイイ感じの牙竜種がいた。
「なんだアイツ?すこぶるガッチリムッチリ系じゃないかっ!」
「はわわっ、はわわっ・・・ジンオウガはアタシ達の天敵なんだよ~ん」
えっ?
そーなの?
紳士的にも見えるけど・・・。
「アタシは、ここでバイバイなんだよ~ん」
ガー子はそう言うと、危なっかしい小走りで逃げて行った。
テッテレー♪
ガーグァと別れた!
威風堂々と、闊歩してくるガチムチ兄貴。
が、ボクは気付いてしまった。
ガチムチ兄貴の背中に群がる虫達を・・・。
「あのう・・・背中に虫がたかってまつけど?」
ボクは親切心からガチムチ兄貴へと助言した。
「うん?あぁ、雷光虫のことか?」
ガチムチ兄貴は、雷光虫から電気を貰う代わりに、雷光虫の天敵であるガーグァを捕食し、雷光虫達を守っていると親切丁寧に説明してくれた。
あぁ、コイツら三角関係かw
だからガー子のやつ、颯爽と逃げて行ったんだなww
「さっき逃げて行ったヤツ、ガーグァ・・・だよな?」
「え?うんっ、アイツ慌てて逃げて行ったよ」
「ちょっと腹減ってきたから・・・ま、お前でもいっか」
え?
ちょっ・・・ガチムチ兄貴紳士説はガセだったのか?!
いや、勝手にボクがそう思い込んでただけだったけどww
ボクは、瞬時にガチムチ兄貴から逃れようと、アクセルダッシュをかました。
すると、後ろからガチムチ兄貴が何やら光る玉を連続でこちらに向かって繰り出してきた。
その玉は、ボクを追尾するかのように湾曲しながら目の前ではじけた。
ファンネルかっ?!
そのはじけた欠片に触れてしまったボクは、僅かにビリビリ感を感じた。
あの玉・・・ビリビリファンネルだったのかっ?!
こりはヤヴァイ・・・。
ボクは、ビショビショを覚悟をしながら滝をくぐる事にした。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。