それいけ!ファンゴ君G (23)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしている。
白猫からの奇襲をなんとか振り切ったボクらは、広く見通しの良いところへとやってきた。
すると、中央辺りに黄色いモンスターがいた。
よく見ると、色は変わってるけど、あれ・・・ギギ坊のママじゃないのか?
「あれ、ギギ坊のママかな?」
「は?貴様の目は節穴かっ?!アレのどこが母上に見えるんだ?!」
「え・・・だって・・・フォルムがそっくりだし・・・」
「アレは単なる親戚の糞ババァだ!」
へぇ、色違いの親戚か。
あっ、だったらあの黄色いオバちゃんに聞いたら、ギギ坊のママの行方が分かるかもしれないぞ!
ボクはその黄色いオバちゃんへと近づいた。
「あのう、すみません・・・」
「ギッシャァーーーーっ!」
黄色いオバちゃんは、こちらへ振り返るなり、咆哮で威嚇したかと思うと、背中を丸め、バチバチと周囲に電気を放出した。
ファっ?!
・・・バチバチするんでつけど。
すると、背中でギギ坊が叫んだ。
「この糞ババァ!俺様に向かって攻撃してくるとはいい度胸だ!俺様が成体になったあかつきには、貴様なんぞ、この凍土から追い出してやるぞ!!」
黄色いオバちゃんは、また背中を丸めたかと思うと、卵とは違う黄色い塊を生み出した。
何だかプルプルと嫌な悪寒がする・・・。
ボクはその黄色い塊から距離をとった。
しばらくすると、その黄色い塊はバチバチと電気を放ちながら爆発したのだった。
ボクの悪寒は見事に的中した。
これ以上、黄色いオバちゃんと穏便に話ができるとは思えない。
ボクは黄色いオバちゃんとギギ坊の確執がこれ以上肥大しないよう、その場を去ることにした。
ボクらの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。