それいけ!ファンゴ君G (24)

ボクは、究極のドスファンゴになる事を夢見て、二匹旅をしている。
黄色いおばちゃんと話が通じなかったので、ボクらはまたギギ坊のママ探しを再開することにした。
「おいっ、貴様っ!卵のあった場所に一度戻れっ!母上が戻ってきてるかもしれないからな」
またあの洞窟でつか・・・。
ボクらは、来た道を戻る事にした。
「おいっ、貴様っ!ここで待ってろっ!ちょっと用事を足してくる」
え?
ギギ坊は、全身をウゴウゴと動かし、ボクの背中から降りていった。
用事って何の用事だよ?
ウ○チか?
ボクはその間に小腹を少し・・・って、ここには虫しかいないじゃまいかっ?!
ボクは地べたに座り込み、ギギ坊が這って行った方向を見ると、そこには数頭のポポがいた。
ポポっPか・・・って、まさかっ?!
すると、ポポのいる所からギギ坊がウゴウゴと全身を動かしながら、こちらに戻ってきた。
っ?!
ギギ坊・・・なんか・・・おっきくなって・・・る?
こっ、こりは・・・当社比1.5倍はあるぞ?!
「おいっ!戻ったぞ!すぐに出発するぞ!」
背中に乗り込むギギ坊の体重が、さっきよりも断然重くなっていた。
「あのさ・・・用事ってまさか・・・」
「気にするなっ、ただの食事だっ!・・・ゲフっ」
ポポっP、大丈夫かな・・・。
ボクは、横目でポポっPが貧血で倒れないか心配しながら元の洞窟へと入った。
すると、洞窟の奥で怪しい目が光るギギ坊のママを発見した。
「あっ!母上っ!!母上ーーーーーーっ!!!」
ギギ坊がボクの背中から勢いよく飛び降りると、一目散にママの所へウゴウゴと這って行った。
ふーっ、これでやっと背中の荷が降りた。
と思っていると、ボクの存在に気付いたギギ坊のママが、こちらに向かってズカズカと勢いよく突進してきた。
プチっ!!
っ?!
ボクは言葉を失った。
何かを踏んでしまったことに気付かないギギ坊のママは、ボクへの突進を止めなかった。
っ!!
放心状態ではあったが、間一髪のところでボクは我を取り戻し、急いでその洞窟から飛び出た。
ハァハァ・・・。
ギギ坊・・・。
ザ・・・ザマァ・・・w
横暴だったギギ坊の末路は、あっけなく散ってしまった。
あんな奴・・・いなくなって清々・・・した・・・。
でも・・・あれだけ一生懸命探してたママに・・・まさか・・・そんな・・・ひどいよ・・・。
ぅぅぅ・・・ぐすっ・・・。
テッテレ~♪
ギィギが倒れた!
ボクは、目の前が霞みながらも、一匹寂しくこの凍土を出ることにした。
ボクの飽くなき道の冒険譚はまだまだ続く。