スピンオファンゴ君

[メラルー編]
「違う、違う、そうじゃないでごニャる」
・・・ったく、最近のアイルー達は、拙者の斜め上を行き過ぎるでごニャるよ。
火山のとある場所で、メラルーが地元のアイルー達へ、ハンター達との関わり方について講義をしていた。
野生として暮らすか、ハンター達と街で共存するか、アイルー達の将来は二択に迫られる。
「せんせーっ!ラーにゃんにこの小樽爆弾プレゼントしてもいいのかニャ?」
生徒の中でも、一際出来の悪いアイルーが質問してきた。
「ダメでごニャるよ!自然界では弱肉強食と言って、君達アイルーは真ん中よりも下でごニャる。そんな事をしたあかつきには、場合によっては取って食われるでごニャるよ!」
その場がザワザワとざわついた。
「こっ、怖いのニャ~」
「でも、弱っちぃヤツなら平気ニャ~」
「食べるのは好きだけど、食べられるのはイヤなのニャ~」
「はいっ!今日はここまででごニャる!!みんな、寄り道しないで真っ直ぐ帰るでごニャるよ」
「ニャ~」
「ニャ~」
「ニャ~」
本日の講義が終了した。
いくら親戚に講義を頼まれたからと言って、これじゃ割に合わないでごニャるよ。
頭の良い生徒達ならまだしも、あの子達には一つ教えるのも一苦労でごニャる。
そういえば・・・、いつか出会ったあのファンゴは教える事全てを吸収していったでごニャる。
あんな生徒ばかりだったら苦労しないでごニャるよ・・・。
あぁ、親戚から聞いたけど、あのアプケロスの子供も無事に砂漠へと送り届けたみたいでごニャるな。
あのファンゴ、なかなか見所があるヤツでごニャる。
きっと、今もどこかで旅を続けてるでごニャるな。
そういえば最近、流氷漂う極海なるフィールドが発見されて、なんでもそこには、ポラカ丼なる美味しい食べ物があるとかないとか誰かが言ってたでごニャるな。
これは、実際にこの舌で味わっておかないと、よそ様にオススメできないでごニャる。
拙者も極海に旅立つとするでごニャるか。
あぁ、生徒達・・・ちょっと早い夏休みということで、自由研究と武器工作、ドリル3冊を課題で置いていくでごニャるよ。